WXIII * PATLABOR THE MOVIE 3 と、それから…
今日は気合入らないとか言っていましたら、私に「パトレイバーを見たらいい」とけしかけた(笑)、psb1981さんからツッコミをいただいたので、劇場版第三作の感想とあわせて、ちょっと長々と言い訳を書いておきますね。(苦笑)
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言われてみれば、psb1981さんのオススメは「パトレイバー劇場版1&2」で、「3」は数に入ってませんでしたね。何しろ私は押井監督の作品は『ビューティフルドリーマー』以来、時計の針が止まっていた人なんで。『パトレイバー』シリーズは、“丸ごと黒歴史”なんですよ。まあ「3」が押井監督作品ではないことぐらいは知っていて見ましたけど。(WXIII公式サイトは、あとから見ました。「HISTRY」のところにパトレイバーシリーズ各作品についての紹介が載っていて、これは便利!)
だから「2」を見て、「これが『パトレイバー』?」と思わず言ってしまったのは、まだ見ていないOVA版やTV版への思い入れがあるわけではなくて、見た順番の問題なんでしょうね。crow_henmiさんが指摘されたように、「陰画」(ネガ)として考えるとなおさらそうなのかも。(ロボットアニメ好きを自称しながら、『パトレイバー』もろくに知らなかったなんて、常識の埒外なのかもしれないっす、私。)
あと、「2」も、いい作品だったと思ってるんですよ、もちろん。今回見た「3」も面白かったです。ただ、「3」は「2」以上に“ロボットもの”からは遠かったですね。“ラストにチラッと(ファンサービスで)パトレイバーのキャラが出てくる怪獣映画”でした。そう思ってみれば、タイトルも「WXIII」、つまり「廃棄物13号」が主で、「PATLABOR THE MOVIE 3」は控えめに小さく書いてありますね。(笑)
「これはパトレイバー3ではない。第三のパトレイバーだ!」がキャッチコピーだったんですね。うーん、そうだったのか。『ガンダム』シリーズで言ったら、『0080』みたいな位置づけかと理解したら、総監督は高山文彦さんですか。ありゃ、納得!・・・哀しい、味のある物語を作る人なんだなぁ。
私、怪獣映画も好きなんですよ。平成ゴジラなんかもいくつかは見ていて、“もうちょっと人間ドラマがしっかり描けていればなぁ、少しはアニメを見習ってもいいんじゃ?”とか、粗雑な感想を持ったこともありました。だから、このドラマのクオリティで“怪獣もの”を見せてもらえたことに関しては、拍手喝采!(ただ、“平成ガメラ”は、まだ見てないんですよね〜。関心はあるんですけど。)
そういう(特に今では古典的な)特撮ものへのオマージュらしきものがあるのは、個人的にすごくOKでした。それと同時に、わくわくとする“ワンダバ感”もまた、ついつい望んでしまうのは、欲張りすぎなんでしょうかねぇ。(そう考えてくると、昔の特撮ものって気張りすぎてなくて普通に面白かったなぁ。いや、最近の特撮も頑張ってるのかもしれないですけど。)
『WXIII』ぐらいになると、『パトレイバー』外伝とか、スピンオフ作品と言うべき作品ですよね。アニメの場合、(特に富野アニメなんかでは)劇場版というのはテレビ版のストーリーを描き直すものが多くて、“再編集もの”みたいに言われたりもするんですけど、たしかにほとんど別ものとして、ストーリーを別立てするほうが、映画としてまとまりのあるものにしやすいのは間違いないと思います。「映画 > テレビ」という一般的な価値観があるから、制作者的にはなおさらそうしたいでしょうね。
押井監督は、ガンダムでは『逆襲のシャア』を特に評価してるんだそうですが、あれは『機動戦士ガンダム』のスピンオフ的に独立した作品と言えなくもない、とか思ったりしました。(あと『宇宙戦艦ヤマト』に対して『さらば〜』とかでもね。)
富野監督の場合、“再編集もの”と言われるようなものでも、『ガンダム』三部作以来、解釈の違いというものがあるので、テレビ版は(同じ作者による)“原作”に過ぎないんじゃないかと私は思ってるんですけど、その“原作”もたまたま表現媒体も同じ“アニメ”なものですから、ちょっとした変更でファンが騒ぐのでつらいですね。じゃあ単純に、もっと思い切り物語の位相をずらして独立した物語にしてしまえばいいのかと言われると、そういう“原作”でもないような。(・・・難しい。)
もう一つ、これは『パトレイバー』劇場版の三作を見ながらふっと思ったんですけど、“都市の風景”に美しさを感じて描かれているということがありますね。私なんかは田舎もので、あまり街が好きではないので、これは住んでいるところによって見え方が違うということもあるかもしれません。あと、都市の風景って、リアルに描こうとすればするほど、あっという間に古びたものと感じられるようになってしまうというのも、どう考えればいいんでしょうかね。“近未来であると同時にすでに近過去でもある”という、不思議な設定をこの作品などは持っているわけですけど。細かいがゆえに想像力を働かせる余地が少ない、という面はあるのかもしれません。
あくまで人それぞれの“好き好き”に関する話ですが、アニメでも特撮でも、ある種の“非日常”的なケレン味ってのが確かに初見の人にとっては参入障壁(俗に言う「敷居の高さ」)だというのは事実だと思うんですが、その半面で、(慣れてしまえば、ほぼ無意識ですが)“思い切って敷居を跨いじゃったゾ!”っていう感覚は、大げさに言えば想像力の翼を自分にももたらしてくれるものの一つであるのかもしれません。
『パトレイバー』って日常の延長に近いようなリアルっぽさが確かにあるんだけど、例えば残念ながら後藤隊長みたいなカッコイイ上司は私の周りにはいません。――“アニメなんか見て夢の翼を広げてないで、現実に帰りなさい”ってよく言われているわけだけど、「現実に帰る=現状を肯定する」でいいかというと、そうではないわけで、生きることも難しいし、アニメもなかなかどうして、これで難しいもんだと思います。(笑)
(ちなみに、この最後の部分は、psb1981さんの、カテジナ日記/第四十五話「幻覚に踊るウッソ」を読み返しながら、考えました。)
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