やはり私は“一人の観客”として富野監督のファンです 

[2007/01/05] | 御大 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 今年は正月から、モニターを前にして思わず小躍りしたくなるぐらい、スパッと気持ちいいコメントをいただいたので、記事にもしておきますね。

ところで富野由悠季氏にはふたつの面があります。監督と批評家です。
一般的にいって、批評家は、作品をカウンターカルチャーとかサブカルチャーとかいって分類します。一方、監督は分類を越えた普遍的な作品を目指します。
富野氏は批評家としては、分類を混乱していると思います。しかし、これは監督としては当然です。なぜなら監督は分類を越境しなければいけないからです。
オタキングは批評家です。脚本を書いた『トップをねらえ!』という作品はロボットアニメとスポ魂を掛け合わせる、という発想から企画されたそうです。逆にいえば、分類をする批評家ならではの発想です。
つまり監督と批評家は両立しないと思うのです。僕の感じる「反感」はここにあります。
h-nishinomaruさんのコメント


 個人的な感想かもしれませんが、「やったー!」ってぐらい嬉しいコメントです。なんか、体重が12kgぐらい軽くなったような気分♪
 そうですね、富野由悠季という人には監督と批評家の二面性を見ることができる。そして物事を分類して考える批評家としては混乱気味でダメな人だけど、分類を越境したものを創造すべき監督としては、それはそうあるべき姿勢だとも言える。
 h-nishinomaruさんが反感を感じると言われた、両立しがたい二面性という指摘で、私はむしろ、とても楽になったような不思議な気持ちがします。
 今日はルロイさんのところで、「“なんとか雑念を振り払って無心に物語を受け取りたい”と願いながら、実はなかなか果たせていなかったりします」などとコメントしてたりしたのですが、私の願いは作者と肩を並べるような創作者の視点でもなければ、作品を鳥瞰する批評家の視点でもない。「毎度うだうだ下手な長文を書き綴っていて何だ」って話ですけど、以前に珍しく御大への不満を書いたときにも触れたように、“一人の観客”として、作品の中で表現されたことだけを観たい、そこに没頭して味わいたいというのが、たぶん私の最大の願いだと思うのですね。・・・だから私は監督としての富野由悠季という人だけを見たがってるわけだけど、それがなかなかうまく果たせないという話。
 ああ、そうそう。私がオタキングのほうに抱いてるイメージは、以前に書いたこのへんが原風景だと思います。(→「王立宇宙軍 オネアミスの翼」)

「しかし、このページを見ている君も僕も、すでに観客ではない。」
「君と僕は、この富野監督の発言を聞いてもいい世界にいる。すなわちそれはアニメ界というムラだ。」


 私が「反感」を感じるのは、むしろこっちのほうだという、そういうことです。そんな自分の立ち位置がよく分かったということが、とても嬉しかったんだと思います。
 それでもよく分からないのは、富野監督自身が批評家気取りで喋っているのか、言葉を見聞きしているこちらのほうが、(彼は、あくまで“一人の監督”として言葉を発しているのにもかかわらず、)彼の言葉を批評家のそれとして聞いてしまっているのかというようなこと。モノーキーのkamimagiさんが、「ともかく、ファンは語り手に偶像を求める」と言っていたことなんかも(いろんな意味で)思い出したりしました。
 同じコメント欄の中の、「サブカル」談義のほうのやり取りも楽しいものなのですが、“サブカル”といい、“オタク”といい、本当に用語というのは難しいですね。

*「サブカル」ということばは、それ自体、現代アメリカ文化を揶揄しているニュアンス
h-nishinomaruさん


*サブカルとは若い文化、体系化が不十分な文化というイメージもあります
*アニメはまだ若い文化であるからこそ限界もあればできることもある
のりのりさん


 それぞれ、とても納得。非常に勉強になります。こうしたものが“一人の観客”であるためには不要な知識であるのかどうか、そのへんが私の迷うところではあるのですが、やはり学びたい欲求もまた、抑えがたいものがあります。私はときどき(しばしば?いや常に?)頑迷で、手を焼かせることも多いかと思いますが、これに懲りずにまたいろいろとご教示くださいませ。


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