「Blue Gender」 を見終わりました 

[2006/09/24] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(1) | TOP ▲

 Gyaoでの放映の関係がありましたので、出張に行く前に少し見ておこうと思ったら、思ったより後半のノリが良くて、結局最後まで一気に見てしまいました。前回は第11話までの感想まで書いたので、今日はその続きを。
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 「微妙にエロいところが気に入った」と前回書いたのですが、そういういい感じの小芝居は後半にはあまりなくて、そこは少し残念でした。「エロくてグロくて淡白」とも述べましたが、最後までドライに淡白な感じは一貫していて、好き嫌いは分かれるでしょうが、落ち着いて見れるまとまりはあったと思います。
 第11話で一度感想を書いたのは、そこがGender(生物学的性=Sexに対する、「社会的・文化的な性のありよう」)という、この作品のテーマについてのひとつの節目と予想したからでしたが、その読みは正解。「守る性」(=男)と「守られる性」(=女)という既成観念の逆転した状況を前半部では描いてみせましたが、後半部では主人公の青臭いモミアゲ君(祐司)は強くなります。で、第11話の時点で私は、「この先、Gender逆転の面白みがなくなったらどうするのか」と危ぶんでみせたわけですが、後半部ではいわば“行き過ぎたGender”という感じで、祐司クン、強くなりすぎるという展開を見せます。(なるほど、そうきたか!)
 実は祐司クンが急に強くなるのには、愛の力でもなければ努力と根性でもなくて、「特殊ウィルスに感染している」と言われて人工冬眠させられていた設定上のトリックがあるわけなんですが。このあたりのSF小説的な仕掛けはなかなかよく出来ていたんじゃないかと思いました。
 それと登場人物のずいぶん少ないこの作品で、後半の物語に魅力を与えた気がするのは、異常繁殖した異生物Blueに追い詰められた人類の、最後の砦である宇宙ステーション“セカンドアース”で科学セクションの指揮官を務めるセノ・ミヤギという人物。登場の仕方はあまり重要でなさそうなんですが、後から考えるとあの変なサングラスが実はいかにも怪しかった(笑)。
 後半、祐司のライバル(祐司と同じく“スリーパー”と呼ばれる特殊能力者)となっていくトニーも、登場の仕方はそれほど派手ではなかったし、何しろこの作品は全般に表現が抑制的です。(よく言えば渋い。悪く言えば地味。)あと、萌えキャラ(?)の少女アリシアがヒロインであるマリーンの(一応)恋敵として出てきて、中盤になってやっと物語の骨格を成す主要キャラクターが出揃ったという感じでした。前半の印象もあるので、この人たちもチョイ役なのかと最初は思っていましたよ。
 後半部は最高議会に対するセノのクーデターで一気に盛り上がります。何しろこいつ本当は悪いやつなんじゃないかと思いながら見ていますから、わりとハラハラドキドキ。そしてトニーの謎の行動。このへんのストーリーはなかなか魅せますよ。ただエンターテイメント的にどうかな、と思うのは、戦闘メカであるアーマーシュライクは地上戦用なので、ステーション内での戦闘では活躍しないんですよね。その辺、SF的なリアリティでやってるのは分かるんだけど、絵的な爽快感を欠いてしまうきらいがあって、アニメとしては何かアイデアがあっても良かったのではないかと少し残念。
 ともかく意想外の展開で盛り上がったクーデター以後の騒動を何とか収束してめでたしめでたし…と思ったら、ん?あと何話か続きがある(笑)。そう、たしかに大きな設定の部分での解決は、まだ残されてはいるんだけど、ラスト3話ぐらいで急激にそこをまとめようというのは、正直無理がある感じ。なんか、最後の部分はまるで“外伝”のような印象になっていまいました。ラストバトル、最強のBlueとの凄惨な戦い…も、物語の幕引きのための“ラスボス”という位置づけがはっきりし過ぎていて、ちょっと苦しかったなぁ。まして“地球生命体”みたいなものとの交感は、少し荷が重かった…。

 振り返ってみて、この物語、たとえばSF小説的にはかなりいい線行ってると思うんですけど、アニメ的な魅せかたとしての詰めを欠いた印象が、やや残念でした。1999年の作品ということで、エヴァ以降のアニメ状況の中でエロチックな表現、グロテスクな表現などを明快な意図で盛り込んだということは理解できるし、はっきり“大人向け作品”として見ごたえのあるテーマ設定をしようとしたことも評価できます。ただGenderという問題で言うならば、強さ・弱さというだけでは一本調子になりすぎるところがあって、それはもしかしたら男性からの見方だけで語りすぎなのではなかったかと。最終回になってヒロインのマリーンが祐司の子を宿しているというようなものが出てきても、それをしっかりと話の中で活用しきれないというあたりに、「もう一息!」という思いがこみ上げてきました。もう少し許容しきれないぐらいの複雑さを、作品の中に取り入れる意気込みが欲しかったところですが、そういう意味でも淡白に、程よくまとめてしまったんじゃなかったかと。そこここに、魅力を感じさせる表現力はありました。ただ、きつい例えで言えば“同人誌レベル”で高い点を取れたとしても満足はしないでもらいたいので、プロの作品としてはもっともっと限界に挑戦してもらわないと!



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なんか、このパッケージデザイン、微妙にエロい絵オンパレードなんですが…。(汗)



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コメント

> ども

お疲れ様でした。
エヴァや、SEEDみたいな派手派手なのも良いかも知れませんが、私はちょっと抑えた感じの方が好きなんですよね。ボトムズとか。

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