オリジナルの肝 第6話 ジャパニメーション1963-2004 

[2006/09/08] | アニメ全般な話題 | トラックバック(0) | コメント(1) | TOP ▲

 現在、Gyaoで無料放映中です。(9/15正午まで 45分)

・ジャパニメーションのはじまりは、テレビ・アニメの革命が必要だった
・日本のストーリー漫画はテレビ・アニメ史にどんな影響を与えたのか?
・テレビ・オリジナルはジャパニメーションにどんな影響を与えたのか?

 冒頭に掲げられるテーマはこういう感じ。

 前半は高橋良輔監督のアニメ史講義の模様。平明で分かりやすい語りぶりに感心しました。すでに売れっ子漫画家だった手塚治虫が、東映動画のアニメ制作を手伝う中で、ディズニー流を目指す制作姿勢に違和感を感じ、虫プロを設立する流れ。 
 『ある街角の物語』(1962年 虫プロ)の映像をはじめて見ました。クラシック音楽を背景に、台詞のない作品なのですが、とてもきれいなアニメだったので驚きました。 
 誰もが無理だと思っていたテレビ放映を志し、週ペースでのアニメ制作のため、30分番組を2000枚で面白く見せる方策の工夫。「先生、これは無理でしょう」という若手の声に、(ディズニーのような)アニメーションではなく、“テレビ・アニメ”という別のものだと思ってください、とまで明言したと言うような逸話。
 ストーリー漫画を原作としたアニメが主流となっている日本のアニメの特徴について。そうした中で原作に依存しない“オリジナル・アニメーション”が果たしてきた役割の大きさ。
 『宇宙戦艦ヤマト』には、作り手としてはショックを受けた。日本のアニメのレベルが飛躍した。「歯ごたえがありすぎる→視聴率悪→打ち切り→再編集・映画化」という流れ。(笑)
 出版界からヤマト関係の出版物は売れるという動きが出てきた。アニメ専門誌が創刊され、編集者の目や読者の目が、さらに新しい作品を求めるという方向性が生まれた。
 『機動戦士ガンダム』には、背中を蹴っ飛ばされるようなショックを受けたが、ヤマト同様に打ち切り。(笑)
 テレビオリジナルアニメーションの数が増え、原作監督という仕事をやらせてもらえた…。

 後半は、上記のようなアニメ史の流れを、経営サイドにいたような人たちとの対談で跡付けようという試み。
 一人目は、東映動画から虫プロを経て、サンライズ創業に携わったという山浦栄二さん。
 東映は“映画”→ 手塚治虫が“テレビアニメ”を作った。『白蛇伝』から『アトム』までは、わずか5年。手塚さんは100年に一度の天才。
 オリジナルアニメの生まれてくる流れとして、マーチャンダイジングが通用するには、原作者がいるとやりにくい。東映の『マジンガーZ』で、(商品化展開で)「ペイできる」という手ごたえを得た。
 『ヤマト』の反響は予想外で、なぜうまくいったのか調べたが、「コアなファンが付くとめちゃくちゃな商売が出来る(20万のファンが一人当たり5,6万使う)」ということが分かった。これまでは不特定多数を相手にしてきたが、新しい商売の仕方を教えてくれた。西崎さんは音楽から来た人だったので、そういう(コアなファンをターゲットにするという)感覚があったと思う。

 もう一人は手塚プロ代表取締役の松谷孝征氏。 
 アニメ産業の今日の隆盛は、海外での評価を伴っているところに可能性がある。漫画原作というところから、最近はゲーム展開まであるが、
手塚治虫が確立した「きちっとしたストーリー・キャラクター」というところは守られていると思う。 
 アメリカと日本のアニメ制作環境の違いは、「ディズニーは初めから世界が市場」というところだと思う。
 虫プロは'73年に倒産し、手塚さんは「もうアニメは作りません」などと言っていたが、'78年に24時間テレビでアニメの話(『バンダーブック』のこと)が来たときにはウキウキしていた。本当にアニメが好きだった。
 高橋監督は、アニメーションは個人では出来ないので、経済システムを構築できないとよくならないといったことをおっしゃり、制作環境をよくする必要を再確認していました。 

 大筋、こんな感じでしたが、手塚原作があると、企画時に(関係者に)面白さを説明しやすいというような話があったりして、なるほどと。それでもオリジナルが生まれてきたのは、会社的には版権がらみの商品展開のやりやすさを考えての面もあったというのには、実に苦笑い。
 エンディングのところで収録外の雑談の模様が映るのですが、山浦氏が、「良ちゃんはどうしてますか」と手塚さんが高橋監督のことを気遣っていたという、いい話を披露。「良ちゃんがコンテ書いてたとき、キャラクターは全部笑ってた」といった「?」なこぼれ話(笑)も。最後まで注意して耳をお澄ましください。



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コメント

> 高橋良輔

原作なしのアニメーションの経緯は、囚人さんのような歴史編さんの達人がいらっしゃるので真面目に調べていませんでした(苦笑)。

高橋良輔氏は僕の一番のひいきの監督さんなので特別な思い入れがあります。『オリジナルの肝』は劇場版・Zが完結してから見ようと思っていたらご自身の最新作『FLAG』が登場して、それに夢中になって忘れていました・・・。面目ないです。いま配信されているFLAG自体が「よく企画が通ったな」と思うほどの内容なので、「肝」これを見終わってからにします。すいません。

P.S.GyaOの接続状態が悪くてまともに見られない状態でした(20:30)。

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