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戦争ものを描く意味 

[2006/05/14] | 新訳Ζ | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 「Ζガンダムは“ビルドゥングスロマン”(=成長譚、教養物語ともいう)として読めるのか」という話の続きを久しぶりに。
 引き続き、にわか勉強の参考図書は、高田里惠子『グロテスクな教養』(ちくま新書)。この本は“教養(主義)”の歴史の入門書としてとても分かりやすいし、読みやすいです。インテリの皆さんはご存知のことが多いのでしょうけど、私なんてほんとに教養不足だから。(笑)
 こういうインテリ的な本を読んでアニメの話なんてしなくてもいいのかもしれないんですが、マジメにいい糸口になっていると思うのですよ。
 第1章「男の子いかに生くべきか」 について書いたのは、3月末ですね。なんて遅読・・・。
http://zmock022.blog19.fc2.com/blog-entry-276.html
http://zmock022.blog19.fc2.com/blog-entry-277.html
 前回の反省を踏まえて、なるべく柔らかく書きたいと思いますが。(汗)

 第2章の標題は「戦争、そして教養がよみがえる」ということです。

こうして戦争末期、若者たちが「人生二十年」説を信奉し、国家のための死を決意しなくてはならなくなったとき、教養はかつてないほどの人気を享受したのだった。


 振り返ると教養というのは、「自己形成」(いかに生くべきかを考え、いかに生きるかを決め、つまり自分自身を、ほかならぬ自分自身の手で作りあげること)のために必要となる、実用知識以外のものを指します。 
 これはサラリーマン的な実用主義、功利主義から見れば、むしろ邪魔者扱いされるような存在です。世間では、「ただお勉強が出来るだけの優等生」は、それはそれだけで充分なので、内省と自己批判ばかりされていても目障りなのですね。
 1930年代の世界恐慌に続く不景気、そしてファシズムの足音の中で、「教養の崩壊」が言われるようになります。そういう中で「インテリ」たちも内省することをやめ、「大衆の一員のごとく健康で朗らかで、功利的で、エゴイスティックで、打算的」な生き方を選び始めたのですね。そして教養に替わってサブカル的な知識を求めるようになる。
 ところが、こうした「教養の崩壊」が言われる時代こそ、実は教養の必要が叫ばれ、求められる時代でもあるわけですね、なるほどです。そして教養マニュアル(笑)的なものが出され、それなりに受容もされたりもするのですが、「あれを読めば日常の話題に困らないという一つのあれだろうと思うんですが」というような読まれ方であったりとか。

 ・・・えーと、これはたしか戦争前夜の1930年代の話なんですが、妙に現代に通じるような部分が多いですね。
 しかし、戦争という極限状況を迎え、事態は一変するのです。

もう先には死しかないということこそ、無償なる教養の最大の推進者であった


 「男の子いかに生くべきか」の問題は、「男の子いかに死すべきか」を目の前に突きつけられたときに真剣みを持つのですね。
 今日の話は、「戦争もの」を描く意味ということだけになるのですが、死と背中合わせのその状況下で、やたらと内省を繰り返す富野アニメのキャラクターたちというのは、今日という時代の中で、ある必然を持ってそこにいるという思いを私は強くしました。
 昔、『きけわだつみのこえ』を読みはじめて、あまりにつらくて投げ出してしまったという苦い過去が私にはあります。さまざまな見方がありますけれど、「無私無欲の死」に美学を求めたいと考える、あの哀しくも高貴な思いも一つの真実だったのですよね。
 無知と無批判から脱却したいという真剣な希求こそが「いかに生くべきか」を深く内省する契機となり得る。それが戦争賛美にならないようにだけは、気をつけなければならないのですけどね。

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 どうも「教養」という言葉のにおいがよろしくないというか、抵抗があるというか。学のない私などには、分かっていて読んでいても「むむむ・・・」と思ってしまう。
 「どう生きるか」を自分自身で考えること(そのために必要な知識、けれど実生活には不必要な知識)なんですよね。
 いっそ単に「内省」と言ったほうが抵抗感は少ないなぁ。
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