この感覚に覚えあり 

[2006/05/04] | 新訳Ζ | トラックバック(0) | コメント(2) | TOP ▲

 「新訳Ζ」祭も次第に過去の出来事になりつつありますが、何気にヒストリカは未だ読み続けていたり。ネットをうろつくよりも、むしろ本(いやヒストリカだけじゃなくてね…)を読むべきだと思う今日この頃ですが、なかなか思うに任せず。
 そうこうするうち、ネットで興味深い「新訳Ζ」論が目にとまったので、ご紹介しておきます。

 最後に死んだ人間達がカミーユに力を貸しますが、これは諸刃の剣ですね。
 宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ちで、死んだスターシャが延々と娘と旦那とヤマト乗組員に延々と語り続けるような痛いシーンの同類と見てしまえば、「富野、おまえも老いたな……」という感想にもなりかねません。
 しかし、ここもよく分析すると非常に興味深いことが分かります。
『機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛』……、果たしてその真の姿は大傑作なのか!?


 謎のアニメ感想家トーノZEROさんの「Ride The Time! オータム マガジン」です。今どき唐突にヤマトの話題が出てくるあたりなんかが、囚人さんの世代にはシンパシーが感じられるところだったり。(笑)

(※余談。私も本当に痛かった「新たなる旅立ち」を、富野さんが手伝ったという話を聞いたことがありますが本当でしょうか、どなたかご存知で?)

 カミーユの中の女性性(対するフォウの男性性)というのは分かりやすい話ですが、「カツから見たカミーユは、口うるさいお姉ちゃん、そのものです」という指摘は、ナイスですね。

 あと3DCGも「へっぽこ」(笑)と言われてます。ここでも少し話題に上っていましたが、ざっくりと平たい目で見てしまうと、そういうところでしょうか。

 おそらく、これはDVD向けのチューニングではないかと思います。DVDとして買って、何回も繰り返して見る……という視聴方法を取るのが最善なのでしょう、たぶん。
 少数の劇場でしか公開されず、大多数の客はDVDで見ると割り切るなら、これは誠実な選択と言えるかもしれません


 これは作品全体に向けての感想ですが、「思い返してみると、実は非常に良くできた映画」という主旨ですから、やはり平たい目で言うと、そうなのかナァと思いながら読みました。

 ジェンダー論がここまで強くていいのかなぁと危ぶみつつ読みすすめていくと、男性性、女性性についての深読みは、さらに踏み込まれていますが、ヤザンはどうかと思いながらブライトについては一部なるほどだったり。あとジ・オの隠し腕は私も男性性のメタファなのだろうなと思っていました。(そこまで言ったなら、言いにくいけどハンブラビ対メタスまで触れてもよかったような。)(それにしてもクワトロとカミーユの相性の話は面白いですね。)
 ジェンダー論的考察は、さらに物語の冒頭にまで遡って語られていますが、個人的には、劇場版では印象を薄められたカミーユがジェリドを殴った話よりも、クワトロ、ハマーン、シロッコ、レコアなどの関係性の話が興味深い内容がありました。

 「星を継ぐ者」「恋人たち」の感想も、たぶん私と近い世代の人で、富野シンパでもアンチでもない平たい視点からだとこういう印象だったのかな、と。特にフォウについて述べられている内容は、私もかなり納得。

 ジェンダー(社会的な意味での性的な役割)として見た場合、フォウは男性的であり、サラは女性的であると見ることができます。
 つまり、この二人の少女は、相反するベクトルを持っていて、主人公であるカミーユを挟み込むような位置にあると言えます。


 とりわけフォウとサラの対比に触れたこの考察は、かなり優れたものじゃないかと思いました。

 たぶん、問題意識を持って語れるか否かが、この映画を楽しめるか否かのターニングポイントではないかと思います。ただ楽しい映像を口を開けて待っているだけの人は、この映画を面白くないと思うかもしれません。


 つまりエンターテイメントというのは、口を開けて待っていて楽しい作品のことではない、ということなのだと思うのですが、大多数のファンは口を開けて待っているだけ。
 星を継ぐ者の感想末尾にある「このような映画の価値を見出し、わざわざ見に来た者達は、そうではない者達と一線を画した何かの連帯感がある感じ」は、やはり実際には存在しないものだったわけで。
 実のところ、その残念な思いもまた、「覚えがある」もののような気がします。

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 女心の分からぬ奴というのは囚人さんのことなので、ジェンダー論に触れるのは、避けておいたほうが無難なのですが。(汗)
 まずい点がありましたら、また遠慮なくご指摘ください。
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コメント

> へっぽこだよなぁ・・・。

あのシェーディングは・・・。私ゃ「アレだったら要らん!」と思いますもの。まんまSEEDシリーズと同じレベルですから、とうてい「劇場公開」のレベルに耐えられない。
恋人たちではまだ「演出」でそんなにひどくは見えなかったんですが・・・。なんかこう、全員を正座させて小一時間問いつめたい気分ですよ。

> 新たなる旅立ちには

富野監督は参加されていないと思う。
富野監督の一番忙しい時期だったと思うし。

ただ安彦氏は参加していると思う。あのラスト近くの柔らかい線の作画は間違いなく安彦氏によるものだろう。
そういえば「さらヤマ」のラストは安彦氏と湖川氏の作画が続けて観られるから興味深い。

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