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「勝ち組」「負け組」 

[2006/04/08] | 「おたく」な話 | トラックバック(0) | コメント(3) | TOP ▲

 多数派と少数派という話題に関連して、なかなか考えさせられる文章を読みました。

Iwatamの何でもコラム 「コラム:勝ち組負け組
 「競争社会」とは自明のものなのか。一昔前の「おたく」と、今日の「ニート」の間では、その間の認識に開きがあるようです。

 ニートは競争社会を肯定する。「この世は競争社会じゃない」とは思っていない。競争社会だということを認めていて、負け組で仕方がないとあきらめている。
 おたくは「負け組でもいいんだ」と言うかもしれないが、その本意は「お前が俺のことを負け組だと呼ぶのなら勝手に呼べばいい」ということだ。おたくは自分が負け組だとはちっとも思っていない。むしろ負け組なのは勝ち負けなんぞにこだわっている相手の方だと思っている。つまり、おたくは自分の基準で自分は勝ち組だと思っている。


 ここで言われる「おたく」は、古きよき「おたく」とはそうであったというイメージが語られている印象はあります。著者の方も「一昔前」と言っておられますね。

 勝ち負けが決められるとしたら誰とだろうか。それは、全く同じ物差しを持っている自分に対してだけである。過去の自分に対して現在の自分が自分の基準で「勝ち」ならば、現在の自分は過去の自分に対して勝ったと言える。そして、結局のところ勝ったと言えるのはそれしかないのだ。


 自分が「おたく」かどうかは分かりませんが、「自分のしたい事ができればみな勝ち組」という価値観は分かるような気がします。しかし、ここで言われるほどの誇り高い価値観を保てているか?自信がないですねー。

 例えば「アニメをたくさん見れば勝ち」だと思っているアニメおたくと「DVDの売上を上げれば勝ち」だと思っているビジネスマンは手を組んで両方とも勝つことができる。これが、勝ち組になる一番楽な方法だ。


 この辺は正直、はっきり抵抗感を感じてしまいます。例としては不適切なのではないかと。(たぶん著者の方は、アニメの中に質のよしあしなどがあるとはあまり考えていらっしゃらないのでしょうね。それもやむないことですが。)

 人を評価に入れず、自分しか見ない。人の評価は参考にはするが、最終的には自己評価だけを考える。もし自分で自分の悪いところに気がついたら、そういうことに気がついただけ自分は勝ち組だと思う。そしてそれを直せば自分はもっと勝ち組になれる。


 いいことを言ってるんですよね。
 自分独自の確固とした価値基準を持って、それが世間の価値観では「負け組」とみなされてもよいと言い切るのと、それを持てずして、他者が決めた価値基準だけで自分は「負け組」だとあきらめるのは、確かに違う。

 今では勝ち組とは特にネットや株で儲けた人あるいは企業を指すようになりましたが,本来の「勝ち組」とは日系ブラジル人の中で太平洋戦争が終わっても日本が勝ったと思い込んでいた人達で,「負け組」とは日本が負けたことを知った人達だった
(花崗岩のつぶやき「勝ち組負け組」



 少なくとも、「経済勝者=勝ち組」という言い方を認めてしまった時点で、誰かが自分に都合のいいように決めた価値観に踊らされている可能性は考えてみた方が賢明なのでしょうね。高度成長もとっくに終わり、バブルもはじけて久しいはずなのに、人々はますます「勝ち組」になりたがるというのは、どういう現象なんだか。私たちは誰かに踊らされていたという真実を知っていたのが、そもそもの「負け組」だったという語源は、なかなか味わい深いです。

 今日、「おたく」という言葉の定義は拡大してしまって、むしろ最初の文章でいうところの「ニート」的に、誰かにあてがわれた価値観を、疑うことなく享受している人々の層を指す言葉に変質してきたように思います。
 情報化が進んだことが、価値観の多様性を許容する方向性に向かうよりも、例えば「ニンテンドーDS」がいいらしい、という噂がぱっと広がると猫も杓子もそれを求めて群がってしまうような現象に繋がっていく。あるいは「限定もののガンプラ」を転売目当てで買い求める人たちの存在であったり。
 勝ち負けは、どうも最終的には経済原則のところへ落とし込まれる陥穽から逃れようもないようで、新たな価値観を見出しても見出しても市場原理の渦の中へと呑み込まれていってしまう。

 もちろん、時には自分が嫌だと思うことだってやらなくてはならないこともある。しかしそれは自分がやりたい事をやるためだと思えば苦にはならない。仕事はあくまで手段であって目的ではない。仕事と趣味がマッチするならそれは理想だが。


 たぶん経済的勝者の側に回ることも、手段であって目的ではなかったはずなのだが、今日では勝つことそのものが目的化していて、それ以外の自分なりの趣味(あるいは価値観)を持てない人が多いということなんだろう。人から与えられた価値観に従う趣味などは本来、「趣味」の名に値しないということが見失われている。
 私はたぶん古い人間なので、人のことなどは正直どうでもいいんですが、世の中とはそういうものかとぐらいは理解しておかないと、時々襲ってくる不快な思いに呑み込まれてしまいそうになります。

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コメント

> 個人的には

競争自体は良い事だと思う。競争を否定した社会主義国家群がどうなったかを観れば、それは明かと。
ただ、日本人は「全然競争原理」を理解していないので、そこは「ダメ」だわね。競争原理を理解していれば、そもそも「勝ち組負け組」なんて価値観自体が出てこないのにね。

日本人は「根っから社会主義」なので、誰かが「こうだ!」って言った価値観をまるっきり肯定しちゃうんだよね。「勝ち・負け」なんてそれだけの話さ。

> おひさですー。

スポーツの試合などの、結果が全てのもの以外にはそもそも「勝ち負け」には大した意味はないんですよねー・・・。どんな道のりをたどれば抱いているイメージに近づけるかという「過程」がいかに大切かを学ぶ機会に乏しいことが問題だと思っています。そういう視点で日本を観察すると、最も貧しいのはおそらく東京でしょう。

競争なんていうものは、しなくても済むのならその方がいいんだと、僕は常々考えています。一度セミナーでもやって講演して、反応を見てみたいという思いも、ちょっとあります。

> 本職に近いコメントを

>競争自体は良い事だと思う。競争を否定した社会主義国家群がどうなったかを観れば、それは明かと。

(自由)競争にはよい面もあれば悪い面もあるというのが正解でしょう。

*「社会主義国家が失敗したのは競争を否定したから」というのは違和感を感じます。そもそもなん何を失敗したのかが曖昧で、それに「競争」がどう関わっているのかがわからないからでしょう。

経済成長を加速する一因として
モチベーションとして勝利者がより大きな利を得るというシステムは有効ですが、その結果、経済的に有利な分野に資源が集中してしまいます。

パンを扱う商売が世の中で一番儲かるからといって
人はパンのみにて生きるにあらずです。
市場のメカニズムに任せていては失敗するもの(失敗するものにはいくつかのタイプがあります)で、かつ社会的には必要なものに対しては
公的部門が直接行うか、なんらかの支援策を打つ必要があるものもあるでしょう。

…などという本職に近い講義を長くしてもしょうがないので(中略)をすると

ここらあたりで行われている
(経済的な)勝ち組、負け組の議論は
大半の人が、十分に食べていけるだけの世の中、分野を前提にしている、と
いうことを頭に置いておくとよいかもしれません。

ここで「勝ち負けは関係ない」という議論が
まかり通るのは
なんらかの勝敗を示す評価尺度、
そして勝敗をを決定するルールがあって(ここまでは勝ち負けが存在する条件)かつ、
その負けの結果のペナルティを受けても(経済的、心情的、その他何らかの側面において)構わないものだから、です。
この場合、前の「十分に食べていける」の言葉が、参加者が最低限必要以上の満足を得ている」状況にある、と言い換えてもよいかもしれません。

前の二人のコメントが
競争を肯定しているものと
競争を否定しているものと2様なのは
想定している「競争」の状況に違いがあったり、競争の功罪のそれぞれの面を見ていたりするからでしょう。

で、本記事でなんだか違和感を感じる部分は、
そもそも「競争」自体が成り立っていない状況についてまで
「勝ち組・負け組」の話に加えているのではないか? ということです。

>「自分のしたい事ができればみな勝ち組」
競争相手のいない「したい事」であれば
競争も勝ち負けもありませんし、

>「アニメをたくさん見れば勝ち」だと思っているアニメおたく
これは例として単純化して
量的基準での勝負(ルール)をあげているのに
そこに「質」的側面の議論が欠けている
というコメントを加えることで、
論点をねじれさせているようです。

そのために、互いの価値観が特に競争を必要とせず、両方とも「勝者(多分満足を得た人という程度の意味)」足りうる可能性があるという話をずらしているのではないですか。

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