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大人と子どものVガンダム 

[2006/02/26] | 御大 | トラックバック(0) | コメント(6) | TOP ▲

どう考えても今(この頃ずっと?)、鬱がきてるので、周辺をグルグルしながらも、踏み込むのを回避し続けているのが『Vガンダム』です。
正直、作品を観てないんで私には何も語る資格はないんですが、私がいつも参考にさせていただいているyasuakiさんとルロイさんのサイトで最近、相次いでこの作品の話題を書いておられたので、それぞれ興味深く読ませていただきました。

Vガンダム論第二章アップと20歳以下禁止の「大人のガンダム」構想

Vガンダムの思い出

読み比べて面白いのは、yasuakiさんは 「20歳以下は禁止の大人のガンダム」論を展開しているのに対し、ルロイさんは小学校5年生のときのリアルタイムな視聴体験を書いておられること。大人のガンダム論としては「ディズニーや宮崎アニメが対象とする13歳くらいまでを取り込む」といったマーケティング的観点と、作家の視座の相克が明らかにされているのですが、それを当の子どもはどう受け止めていたかというように読み合わせていくと、ひとしお味わい深いものがありました。

12~13歳という、人間の感性がいちばん鋭敏な時期の、しかも皆が最低限の共有体験をもっている年代を描いたほうが、よほど生き生きとしますし、見る人の共感も得られるんですよ。


という狙いで主人公の年齢は、13歳に設定。この狙いと「一番初期の企画書を書いた段階では、ギロチンだけだったんですよ」という物語のイメージの落差。「Vガンダムは企画の段階で、既に難しい問題にぶち当たっていたと思う。」とyasuakiさんも書いておられますが、確かに想像も付きません。

最初のパラグライダーで飛んでたら大変なことになったウッソのところは良く覚えてます。その次に覚えてるのはもうオリファーの特攻だったりするんですけどね。あれは小学5年生の自分にとっては大爆笑でした。オリファーごっこしたもんなぁ…。


いっぽうのルロイさんのほうを読んでみると、よく分かりませんが「大爆笑」になっていたようです・・・。

「本当に戦艦を地上でも浮かせて飛ばすというのなら、バイクだって空飛んでいいんでしょう?」と言ったら、「飛ばしてよ」と言われ、「本当ですね」という話になりました。


大人の方では半ばやけのようにバイク戦艦が登場することになってしまいましたが、子どもの方の感想では、これは影が薄かったようです。

V2アサルトとバスターの2種類があってしかも同時装備可能というアイデアは好きでしたね。毎回装備が違うのも楽しみでよかった。今回はメガビームシールド装備してるよ!みたいな。


・・・それはそうだろうと思うのですよね。やっぱりガンダムは"ロボットアニメ"ですから。戦艦好きなのは、たぶんむしろ大人のほうで、子どもはガンプラでしょうって思うんですけど、バ○ダイの役員さんは何を考えていたのやら。

本当にバイク戦艦でいいのかと言ったら、「かっこいいじゃないですか」という返事でした。
経営ということを考えている自分を、クリエーターだと思い込んでいる大人というのはすごいものだな、と思いました。


「それと、戦隊物的なものもやってほしいな。」
「ガンダム5機をそろえて、出せということですか」
「そうだ」
という会話もまたすごい!

初めて買ったのは1/144Vダッシュでした。彩色済みが当たり前だった当時そのあまりのしょぼさに愕然、すぐに1/100に乗り越えたのもいい思い出です。クリスマスには1/60V2を買いました。予想以上に大きくてびっくりしました。でも完全変形がかなり良かったですね。Vガンダムは変形合体するくせにスパロボっぽくないところが長所だと思います。


かたやルロイ少年(失礼!)のほうは、そんな大人の思惑など全然かまわず(ま、知るわけないですな)、自分の関心をどんどん推し進めていた模様であります(笑)。
yasuakiさんが「戦隊ものという要請を受けたためか、ゲーム慣れした子供たちに受けるように、ガンダムを複数登場させ、すぐに壊れて、交換させながら戦うことにした。」と述べている富野さんの工夫は、ルロイさんが「V2アサルトとバスターの2種類があってしかも同時装備可能というアイデアは好きでしたね。毎回装備が違うのも楽しみでよかった。今回はメガビームシールド装備してるよ!みたいな。」と言っているあたりでは狙い的中していたようにも思えます。
でも、後のほうでは「Gガンダム以降のように凄いガンダムがたくさんいるんじゃなくて、量産されているガンダムがあって、その中にV2という凄いガンダムが一体だけいるっていう構図が好きでした。」と言っておられますから、そもそも「戦隊もの」発想自体が大人の勝手な思い込みだったのかもしれないですね~。

なにしろルロイさんの回想には、ギロチンも拷問も出てこないのであります。「カテジナさんが記憶喪失になったのは覚えてました。目が見えないのは覚えていませんでした。」「カテジナさんをあまり覚えてないのが不思議です。オデロが死んだのはショックでした。リーンホースの特攻より砲台代わりのガンイージを覚えてました。最後の朽ちたV2&Vが印象的でした。」ということです。とりあえず、ほら、やっぱり戦艦よりモビルスーツですってば。

「とにかく視聴者に伝わっていないし、伝わるような作り方がとにかく完全にできなかったっていうのがあります。という意味では、典型的に失敗したシリーズだと思っています。」
「作品論的な面で評価できることというのは基本的にあるとは思えないのが『Vガンダム』という作品です。」


と富野さんが苦々しく振り返っている作品だが、それを見ていた当時小学校5年生の少年の感想は、「VガンダムはSDから入った子供を引き込むには十分な傑作だったと思いますよ。」「これ、リメイクしてくれないかなぁ(笑)」なのでありますから・・・。

断っておきますが、これ、ルロイ少年が"作品への鑑賞眼"を持っていなかったなんてことを書いているんじゃありませんからね。今日のルロイさんがアニメに向ける鋭い解釈を考え合わせれば、そういう感性が大人になって唐突に現れるなんてことはあり得ない。そうではなくて、ターゲットを少年層と言っておきながら、当の少年の感想とこれだけかけ離れた所で、一体何を苦しみ悩んでいたのかと思っただけなのです。
近年、制作者としての公共に対する意識ということを繰り返し言っておられる富野さんとして、少なくともこれだけ見事に狙いとした受け手との間で意識がすれ違っていたとするなら、それは失敗作というのも確かにそうなのだろうと。ただ、あえて見るならば「問題点というのは、この『Vガンダム』の中に全部載っている」という目で、見るしかないんだってことですよね。その分析をyasuakiさんはやろうとしておられるということなのでしょう。

小学校5年生と言えば、私だったら『宇宙戦艦ヤマト』を見ていた頃になるんじゃないかな。たしかに偉そうな感想は言ってみても、実際は「反射衛星砲ごっこ」とか、「波動砲ごっこ」とか、「ドメル戦法ごっこ」とか、そんなことをやっておりましたですよ、当時は。そんなもんだ。(笑)
それでも崩れ行くガミラス星上空での古代と森雪の会話は印象に残ってます。
「我々がなすべきことは愛し合うことだったんだ、勝利か・・・クソでも喰らえっ!」
消化し切れなかったものっていうのは、かえって意外といつまでも尾を引いて残るものだったりするんじゃないかと思うのです。

先日、これまたお世話になっている子犬さんのところで、御大が一番「鬱」だったときの小説を読んでない人は「信者失格~♪」みたいな話がありまして、読んでない私は信者候補生脱落と相成ったわけでありますが、残念ながら「それでもよいかな・・・」と。
たぶん『Vガンダム』もまた、このままちゃんと見ずに私の中では終わっていくのだろうと今のところは思っております。私は作り手でも批評家でもないのですから、"一人の観客"として、自分が見たいと思うアニメだけを見ようと。そこがまさに「黒歴史」なので、実際いろいろと不自由を感じる部分はあるのですけどね。(OVA『ガーゼィの翼』のほうは、見るか見ないか、まだ態度を決めかねています。)

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2006/09/29 追記:

 以前に書いたこのページをご覧下さる方が多いようなので、追記しておきます。その後、私もVガンダムをようやく全話見ました。
 感想、その他思ったことなどについては、おおむね下記にまとまっていると思いますので、よろしければこちらも…「見てください!」

囚人022の避難所 tag:Vガンダム
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コメント

>

Vガンダムに対する作品論に関しては今後書く予定ではいますのでよしなに。でもあれをまともに作品としてとらえるのは難しいですね。監督のやりたいこととスポンサーのやりたいことがまるで逆だったので…。

全員が全員ってわけではないんですが、子供って人間を見てないんですよね。戦隊物とか見ても、早く変身しろよ、Aパートいらねぇよって思いませんでした?
そういう意味じゃ、「星を継ぐ者」のアッシマー&ギャプラン戦みたいなのばっかりやってれば受けたんでしょうねぇ。

でもそれだけじゃなくて、大人になって新しく発見できる要素があるのがガンダムなんですよね。そして大人になったらめちゃくちゃにしか見えなかったのがVガンダムだったと。そしてそこに何もないのが種であると(笑)

> 混沌としてたので

正直評価に困る作品でしたね
面白いところもあれば付いていけない所もある
カラーが統一されて無いというか・・・
やはり巷で言われるように製作内部がゴタ付いてたのでしょうかね
どちらかと言えば好きな作品ではありますが・・・

> 済まねえ。

「子供の視点から見たガンダム」ってのは永遠に判らんのだわ、私ゃ。最初のガンダムでさえ、決して子供とは言えない歳だったから・・・。

> おりはヤマト世代

「愛し合うことだった」のせりふについては、
『おめえ今さらこんな廃墟の上で虫のいい事いうなよ』
と思った記憶があるのですが、ううむ、オトナになってから記憶を再編集してしまった可能性は捨てきれない。

最初のガンダムは、ソロモンの辺りで、
「艦隊戦、艦隊戦!」と言ってわくわくしてた覚えが確かにあります。
ヤマト世代にとって、モビルスーツはロボットではなく、艦載機だったのでありますな。
でもちがいはそこだけ。
田宮のリモコンタンクだのWLのビスマルクだのを作りながら、戦車の整備は地獄だとか、防空戦闘機の損耗率だとかを考える子供はいないのであります。かんつうじゅうそうってなに?なんみんてなんのこと?

戦争を描くエンタテイメントで戦争に思いを飛ばすなどというのは、至難の業でありますな。やぼ、位のこたあ言われちゃいますな。

> そっかぁ

まあ難しい(いろんな意味で)作品ですからねぇ。敬遠されがちなのもしょうがないんでしょうね。

Vガンダムは、監督とスポンサーの意向が違ってしまって、その軋轢から生まれた怨念が作品に反映されている、その怨念の部分が鑑賞しどころだと私は思ってるのでw

ルロイさんの印象に残っている子ども向けメカがある一方で、例えばシュラク隊の死に様なんてある意味すごく「リアル」なわけじゃないですか。本来戦場に出たなら、ホワイトベース隊とかアーガマ隊みたいに、毎回みんなが生還する方が珍しいんじゃないかと思うし。スレッガーやリュウみたいに、みんながみんな華々しい死に方をするわけでもない。

そして、私はVガンダムほど見事に「狂気」を描ききった作品を知りません。これは私が知る限りの純文学とかも含めて全てを見比べても。
富野監督おなじみの「愚民なんか殺しちゃえ」思想も後半顔を出して、怨念と狂気が渦巻く最終戦の情景は、子どもだけに見せておくには惜しいかな。

そういう意味では、Vガンダムは大人のものっていう意見には賛成します。

まあ、「好きなガンダムベスト3は?」って聞かれたら「1位∀2位Vガン、3位はそのときの気分で変動」っていう超少数派な私の一意見なので、ご参考程度にご笑覧くださいな今回の書き込みでした。

> とても面白かったです

トラックバックありがとうございます。今回は、今まで読ませていただいた中でも、とりわけ面白かったです。
編集が非常に上手いというか・・
ありがとうございました。

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