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THE ビッグオー 1stSeason感想まとめ 

[2006/01/22] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(4) | TOP ▲

THE ビッグオー1st Seasonの鑑賞が終わりました。今回この感想をまとめるのには、いつも以上にひどく苦労したような気がします。総括的な話は後記することとし、まずは自分の文章を引用する愚をあえて冒して、鑑賞途中でチョボチョボと書き散らしていたメモを振り返ってみます。

見る前に持っていた印象としては、こういうところでした。

絵づらを見た第一印象は・・・「この絵柄は絶対自分的に駄目だと思う!!」でした。(笑)でもレンタルビデオ店でふっと気が向いて借りてきてみたら・・・ 「これ、面白い!」



見始めてみて、「これ、面白い!」と思った内容について次のメモでは、例えば「THEビッグオーは禁断のラブストーリー」なのかな、と書いてみています。

いわゆる「終わらない学園祭前夜」状態ですかね? 『キングゲイナー』もそうだったかもしれませんが、エクソダスがいつまでも続いて欲しかったのと同じようなパターンで、パラダイムシティのメモリーのナゾはいつまでも解かれてほしくないような気がしてしまっています。



「禁断のラブストーリー」とは吾ながら唐突な言葉を出していますが、別のところでのコメントで少しその辺の思いを書きました。

ビッグオーがセクシャルなイメージを明確に拒絶しているという判断は正しいと思います。しかし広い意味で考えた場合には、ピンポイントで「マニア向け」を狙ったところは多く見受けられます。そういうものを、「違う『萌え』」と仮に言って見ました。ラジヨさんが「純愛」と読んだものを私は「禁断のラブストーリー」と解釈してしまいましたが、ご指摘の、例えどれほど愛が発展しても、セクシャルな関係に発展することはないという、同じことを捉えて言っています。カップルが敵味方に分かれている「ロミオとジュリエット」よりも、「実は兄妹でした!!」という王道ストーリーよりも、はじめから機械仕掛けと分かっていて愛してしまう、この物語の構造は、実に切ないものだと言えるでしょう。



ここでもまた、「ピンポイントでマニア受け」というのがいかにも説明不足ですね・・・。次の記事で少しはその辺に触れたつもりではあるのですが。

とにかくこの作品は、各エピソードのシナリオがしっかりとしていて、物語として大人の鑑賞に堪える点が素晴らしいと思います。それだけなら普通は、オモチャじみた「巨大ロボット」などは出てこないほうがスマートなのですが、巨大ロボットものならではの痛快なアクションというツボも、ほとんどのエピソードできっちりと押さえていて、思わず物語に引き込まれてしまうエンターテイメント性も高いと思います。



「巨大ロボットならではの痛快なアクション」というのは、普通は“萌え”ではなく、“燃え”っていうんでしょうけど(笑)。これは『マジンガーZ』以来、確立された方法論であり、かなり普遍的なものです。(とはいえ、万人受けするものとは言えません。)
各エピソードの秀逸なシナリオも、一話完結のミステリー仕立ての方法論としては、ダイレクトに連想されるのは『ウルトラセブン』であり、方法論としての確立は、当然『ウルトラQ』とか『ミステリーゾーン』『トワイライトゾーン』とかにまで遡ることが可能です。
『THEビッグオー』は、こういう特に優れた要素の部分が、過去の名作の"パクリ"なのか、それとも"オマージ"ュなのかということをよく言われる作品のようですが、少なくとも制作スタッフは、それら名作を実によく勉強してきて、それを巧みに駆使しているという印象を持ちました。そういう意味では、世の中から「子供だまし」とバカにされながら、日本の特撮やアニメが地道に積み上げてきたものを、大人向けという視点で集大成してみれば、こういうレベルにまで来ていたのか、と嬉しくもなりました。

しかしですね・・・例えば、「天まで飛べ」に載っていた、講談社のコミカライズ版「THE ビッグオー」の2巻に掲載されたアニメスタッフの座談会の引用と、それへの批判を見てみましょう。

さとう:ちなみにファンの人に「どうしてシュバルツバルトって黒い森っていうけど、どうして?」って聞かれた時は”ガクン”って。
片山:シュバルツバルトっていうのは、ヨーロッパ人の心の中の狂気とトラウマなんだよ。昔ヨーロッパは森がうっそうと茂っていて、その闇の中に何がいるかわかんないっていう、それに対する恐怖感とそれに反比例する征服欲みたいなものがあってね。黒い森って凄い意味があるんですよ。欧米人にとっては。

…少なくとも私は「欧米人」じゃなくて「日本人」だもんなぁ。勝手な言い分で呆れられても、そんなもん知ったこっちゃ無いね。(苦笑)



普通ならこんな発言を目にしたとしても、それは本来クリエイターの資質を問うような問題ではなく、単にちょっと不用意だったんだろう、と私は気に留めないと思います。しかし、こうした不用意さをうかつに垣間見せてしまうようなクリエイターとしての経験の浅さが、実は本作では明暗を分けるポイントになってしまったような気もしなくもないのです。それは想定外の事態への対応において、如実に現れてしまったのではないでしょうか・・・。

当初に想定されていた、全26話という枠組みが、突如13話で一旦終了。続編の確約された予定は無い、という事になってしまいました。
26話で想定していた事柄を、13話で全て消化する事はせず、「物語はまだ続く」という形での、一旦の完結を13話で設け、続編を作る契機を待つつもりでした。
小中氏HPより)



何年もかけて作り上げてきた世界観とストーリー構成を、こういう形で改変しなければならなくなったのは、本当に残念です。制作に携わった人たちも残念だったでしょうが、見てきたこちらの方も負けずに残念でなりません。
・・・その残念な思いは、制作側と見ている側で、果たして確かに共有できたのであったでしょうか?

第13話を見終わった瞬間、私は口をあんぐりと開けて、しばらく絶句していたと思います。言葉にもならない。強いて言えば、「裏切られた」ような思いです。
このエピソードは一つの物語としてはまったく成立していない、いわば長い長い「予告編」のようなものですね。・・・シリーズ全体の謎を解き明かすことなどは、はじめからまったく期待していませんでしたけど、だからといって短兵急に、次から次へと謎、謎、謎・・・。こういうのは、悪く言うと「いたちの最後っ屁」です。そのぐらい未練がましいものに感じました。何度か繰り返してみてみましたけれど、見れば見るほどその思いは強まります。
「これまでの良かった所が全て台無し」というのは2nd Seasonの感想で散見される批評のようですが、私はこの第13話でもう、じゅうぶんにそれを味わいました。このエピソードは自分的には「なかったこと」にしたいぐらいです。

「なぜこんな事になってしまったんだろう?」と考えてみて、もちろん外部的・直接的な原因としては放送の打ち切りということがあったわけなんですが、どうもそれだけではない。
「面白いなぁ」と思いながら見ていたときから漠として感じていた疑問が、悪い形ではっきり見えてしまったように思うのは、優れた方法論で作られてきたこの作品が、世間のあらゆる人に向けて発せられたものではなく、そうした方法論の世界を従来から愛してきた人々(・・・ここで「特撮&アニメおたく」とはあえて言いますまい・・・)の内部に向けて発せられたものに過ぎなかったのか、という残念さです。同人誌的なノリと言っては言いすぎでしょうか。

つまらない例えですが、例えば、こうやって私がブログを書くということでさえ、「自分の考えをまとめる」ということが私にとっての第一目的ですけれど、あらゆる他者に向けて開かれた場所で何かを書いている以上は、稚拙であるにせよ「表現」というものでもある。だから読者の皆さんに考えたこと、思ったことが通じるにはどうしたらいいだろう、という最低限度の気持ちは常にあって、乏しい自分のスキルの中で、精一杯工夫してみているつもりです。

『THEビッグオー』の制作スタッフの方々は、非常にすばらしいセンスの持ち主だと思います。その人たちが長い時間をかけて練り上げた世界観とストーリー構成を、そのままのかたちで是非とも目にしてみたかった・・・これは一番正直な気持ちです。しかし自主制作であればまだしも、商業ベースで作られる作品であれば当然のように、「想定外」な問題は常に起こると考えた方がいいぐらいでしょう。放送打ち切りにしても、多くの先人たちがそれに直面し、それに良かれ悪しかれ何とか対処してきている。
『THEビッグオー』のスタッフの人たちは、優れたセンスを持って過去の名作は多く研究してきたけれど、名作になり損ねた作品のことは研究してこなかったのではないか?・・・・・・と言ったら、あまりに厳しすぎますかね。しかし、それがプロとしての「経験」というものだと思うのです。

初めから言っているように、キャラクターにせよメカにせよ、あまり好きではない要素が多々あるとは感じながら、しかし、これだけの知識とセンス、そしてスキルがあれば、今日までに日本の特撮とアニメが築き上げてきたものの集大成になるようなもの、一つの水準を示すような作品ができるかもしれないという期待を持ちながら、私はこの作品を観てきました。
・・・しかし、それは特撮やアニメが好きな人たちの仲間内だけに向けて作っていても、絶対に出来はしないはずのものでもあります。第13話のような「本当はこんなこと、あんなこと、そんなことやりたかったんです・・・」という、まるで仲間内の甘えのようなことをやっていたのでは、永遠に「その上」には行けないままでしょう。
私は第13話が、そこまでの制作スタンスとまったく同様に一話完結のエピソードとして淡々と制作されて、「都合により来週からは放送されません」という唐突な終わり方であったほうが、どうやら百万倍嬉しかったように思います。幸いにして、この作品は2nd Seasonの制作というチャンスを得たわけですが、まだ見てはおりませんけれど、いったんペースを崩されてしまうと、多分だめになっていってしまうのでしょうね。第13話を見ただけで、これはそう判断できてしまいます。・・・本当に残念です。

少なくとも公共のメディア上で発せられる「表現」というものは、自分と趣味の一致する人たちだけに向けられたものであるべきではない、と私は思います。富野監督がよく言っているのもそういうことでしょう。(言っている本人の富野御大でも、それを毎回うまくやれているかどうかは怪しいものですが・・・。)
せっかく知識やセンス、スキルを持っているのであれば、自分の好きな世界を上手にかたち作ることだけではない「何か」――画面の向こうにいるあらゆる人に向けた「表現」ということの意味を、もう少し厳しく自分に問うてみて欲しい、・・・・・・と、これはまことに生意気な感想ではありますが、返す返すも「残念!!」な作品でありました。
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コメント

> ビッグオー

(゜ペ)ウーン
掘り下げてますねえ・・・。私の場合はビッグオーについて「そこまで掘り下げる気にもならなかった」作品なんですよね・・・。そう云う意味では私にとってはSEED&SEEDディスティニーの方が「より大きい作品」と言えます。少なくとも「あそこがダメ、ここがダメ!」って言いたくなったもの。

> よこに並ぶもの

ビッグオー製作者の世代の人というのはだいたい庵野秀明氏と同じ
くらいだと思うのです。彼の悩みは「僕の時代には学生運動も日米
安保も、何もなかった。だから『自分がいかに空っぽか』以外に見せる
ものがないんだ」でした。ビッグオーはたぶん、これに対するアンチだと
思うのです。ですから確約もないのにひたすら機会が来るのを待ち、
諦めなかった。そう思っています。時間をさかのぼってしまうとボロが
出るかもしれませんが、「エヴァのつぎ」に出たことを考えると大健闘
していると思います。セカンドシーズンでは「GOD」と「GUILTY」に
注目してみてください。やりっぱなしではないことがわかりますので、
まだ失望してほしくないのです。

 日本の富俗層はたいてい「上を見てから横を見て」、それから動き
はじめます。アカデミー賞を宮崎氏が受賞するだけでは動かず、韓国
や中国に並ばれてはじめて尻に火がついたように動き始めるでしょう。
そうなると逆にサブカルチャー時代の自由さを失って、つまらなくなる
可能性もあります。

>

はじめまして。
しみじみ同感です。

僕はこの作品の魅力を、「サーチライトで照らされた部分を繋ぎ合わせて、隠された部分を(見た者自身の想像力で)補う」ところだ、と受け取っていました。点景の積み重ねが思いもしない世界をかいま見せる、いわばだまし絵のような楽しみだと(これは今でも)思っています。だから、あるいみ2ndシーズンはなくても良かったくらいに思っています。
その意味でも2ndシーズンをご覧になる事はお勧めできません。

ディテイルを書き込めない(ギアの名称や由来に依存できない)というのは、異世界ものとしても、そしてハードボイルドとしては特に致命的な欠陥です。その意味でアムネジアの詳細を設定しなかったのがこの作品の限界になってしまった。例えばこの世界の住人が(いわば『アメリカ』以外の)「外国」、及び「外国由来の文化、風物」をどの程度覚えているのか?この世界の住人のレゾンデートルがどこに位置していたのか?など。
そこをクリアせずに見切り発車で2ndシーズンに突入してしまった印象を僕も持ちます。謎解きを明確に、というのがスポンサー側の最重要懸案だったようなので、不明確な世界設定を昇華するに至らなかったのです。
善意の言い方をすれば、もっと広い世界を描き得たが、届かなかった。何が足りなかったのかは受けてとしては僭越な推測をするばかりです。
時間か。世界観のための取材、情報(まさにメモリーです)か。情熱か。覚悟か。

SEEDには「お若い方のための作品」という印象ばかりを持ってしまい、のめり込む事叶わなかった僕のようなオッさん視聴者にとって、この作品がこのまま塩漬けになってしまうのは残念でならないのですが。

長文失礼しました。

蛇足ですが、やっぱりコミック版、試してみてください。有賀さんには悪いけど、1巻はおいといて、せめて3巻、ぎりぎり2巻以降を。2ndなんぞ見るより建設的な気持ちで向かい合えますから…。

> まるで掲示板状態ですが(笑)

思いがこもったコメントをいただきまして、奮い立ちました。v-41
感謝感謝です。
本文でレスのようなことを書いてみました。↓
http://zmock022.blog19.fc2.com/blog-entry-161.html
続きはこちらということで、よろしくお願い致します。

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