湖川友謙さんのインタビュー
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第1回 アニメーションの作画と画の勉強
第2回 着地のポーズとサイコロ
第3回 アイレベルと『さらば宇宙戦艦ヤマト』
第4回 古代の歯の裏とバッフ・クラン人の目
第5回 『火の鳥2772』と『伝説巨神イデオン』
第6回 画の技術と画の魅力
『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』等で、湖川友謙が手がけたキャラクターデザインは、アニメファンに強烈なインパクトを与えた。そのアニメーションのスタイルはかつてないほどにリアル。シャープで、魅力的なものだった。
確かに独自の印象ですね。かろうじて多少、その先駆けっぽいイメージがあったものも、これを読んでみたら、実はほとんど湖川さん絡みだったんだ〜、と。自分の見てきたアニメ史に、この人が如何に深く関わってきたかを実感しました。
湖川友謙フィルモグラフィー
しかし「技術屋」のプライドってスゴいですね。技術的に巧いかどうか、で先輩も何も滅多切り(笑)。二次元の「漫画」を動かすという感覚ではないところでアニメを作ろうとした人なのだなぁ。私は子どもの頃に、その転換期の歴史をリアルに体験した世代なので、こうやってまとまって回想されるとすごく嬉しくなります。
アニメーションって本当に画が巧い人じゃないと駄目なんですよ。
漫画家は画が巧くなくても、「その人の感情で描くから、それらしい画になる」のでいいらしい。「それと話が面白ければね。」とも何気に付け加えてますが(笑)。
アニメは画が下手だと駄目(画が描けない人は動かせない)。画が描けても、芝居のセンスがない人は駄目。タイミングのセンスがない人も駄目。とにかく漫画より難しいらしい(笑)。
「竜の子ガッチャマン」と「虫の子ガッチャマン」・・・? 見直してみたくなりました(笑)。しかし湖川さん、虫プロの絵が嫌いだと何度も何度も言ってますね。その辺が、どういう風に富野さんと繋がるのかな?
僕は、松本(零士)さんと仲いいんです。あの人はユニークな人なんで、好きですよ。ただね。最初はあまり印象がよくなかったんです(苦笑)。(後に『さらば宇宙戦艦ヤマト』に参加した時に)松本さんが『さらば』の雪のキャラ表を見てね。「女の体はこうじゃありません」とか言って、(直しを)描かれたんです。「こうです」とか言われて。その時に、いやいや、あんたには女の体は言われたくない、と思ったんです。
それはそうですね。当時中学生だった私でさえ、「あれは変だなぁ」と思いながら見てましたもん(笑)。でも古代進、メーテル・・・松本キャラの鼻が、アニメだと妙に長いのも、普通に変だと思ってましたよ。確信犯だったの?あれは何だったのかなぁ???
『イデオン』と『999』って裏番組でしたっけ? あの頃は松本零士も好きだったのに、あまり葛藤した記憶もないのは何故なんだろう? きっともう、この頃には「漫画とアニメは違う」とか生意気言ってる中学生だったのですね。
コスモのカーリーヘアも変だよなぁ。「マルが好き」ってどういう理由だ(笑)? ほんと、個性派なんだな、この人というのは。
技術論(サイコロ遠近法)の話は大変分かりやすい。こう明言してる人がいて、こういう表現ばかりにならないのだから、漫画起源の二次元的表現に信念を持ってやっている制作会社もあるってことなんですかね?
(ちなみに囚人さんは先日、『BLOOD+』を何気なく見ていて、いいシーンなんだけど、プロフィール(横顔)の「その鼻はないだろう!!」と一人で作画に突っ込んでいました(笑)。だってあまりに「く」の字なんですよ。あれで正面向いたら鼻の穴がこっち向いちゃうってば。あの作品で漫画志向ってことは・・・ないでしょ、ねぇ?)
「パースのないヤマト」(笑)! 子どもながらに私でさえが、拡大、縮小コピーで動かしているカットは違和感を持って見ていたのをはっきりと思い出せます。
ギャラクター隊員の歯の裏(笑)! これも印象に残っていますね。
しかしアニメ史に残る名場面の作画を担当しても、アニメーターってのは覚えてなかったりするんですね。照れ隠しもあるのかもしれないですけど、ほんとに職人なんだなぁ。
『(未来少年)コナン』とかは、そりゃまあ大塚さんの力が大ですけど、やっぱり面白かったですよね。話の持っていき方も、とても上手だし、それは尊敬する部分ですよ。ただ、あの人がやりたいのはお話なんでしょうね。お話のために、アニメやってるようなもので、枚数は使ってるかもしれないけど、実は動いてないんです。
この断言ぶりが面白いですね〜。『コナン』はあれで「動いてない」のか・・・。その辺をもう少し聞きたかったな・・・・・・。
「アニメはお話とキャラクターと動きがあれば、他は何も要らない」「だから、今のアニメはつらいですね。動かないから。」自分の頭で考えるクリエイターが少なくなっちゃったんでしょうかね?
その伝で言えば、お話とキャラクターの性格付けの部分が富野さん、キャラクターのビジュアルと動きの部分が湖川さんというコンビの作品が続いていたのに、エルガイム以後、ないんですね・・・。
おトミさんのコンテの画は、どうとでもとれるような描き方なんですよ。おトミさんは画が描けない人なんで、イメージだけを伝えるんですね。それは非常に好きですけどね。画を綺麗に描いて、カメラワークの指示も細かく入れているコンテもあるようですが、それよりもずっといいです。彼のコンテは、アニメーターを信頼しているというか、アニメーターがもっと面白い事をやってくれればいいかという感じにもとれるのね。
こういう信頼関係って貴重だと思えるけど。
今でも自分の作品に、新しい画を取り入れようとしている。それで新しい人間(デザイナー)を連れてきていますよね。あれも、画に対するこだわりがあるからですよ。悩みながらやっているんだろうと思いますが、ひょっとしたら、彼に画に対するこだわりがなければ、もっとよいものを作ってるかもしれない。
これって画に対するこだわりは、俺に任せてれば、いい作品ができるって言ってるんですよね(笑)。
(劇場版『IDEON』ほど)あれだけちゃんと時間があってね、キチッと作らしてもらったものは、今振り返っても、ほとんどないですかね。だから、あれはよかったなと思いますよ。今観たって別に見劣りしない。あそこまで究極的にチェックをビシッとすればね、やっぱり作品はよくなるものだという事です。
こういう断言も、ファンとして率直に嬉しく思う。(←微妙にイデオン風言い回し?)
「アニメーターである限りは、技術者」
「新しい発想も必要だけど、発想がない人は技術を磨けばいい。」
かっこいいセリフですね! アニメーターが、こうして「デッサン」について語ったりしてるのを、世間の人は相変わらず鼻白んで聞くのかもしれないですが、アニメのファンだけじゃなく多くの人に、少しでもこういう真剣さが伝わって欲しいと願うのでした。

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(余談・・・そういえばガッチャマンは最近Yahoo!動画で無料配信されてるみたいですね。いつも回線が混雑していて見れないんですけど、あれってYahoo BB会員とかだと優先的に見れたりするんでしょうかね?)
[2006/01/16
18:34]
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私はこの言葉
ここが好きですねえ。もちろん、私自身はもうアニメーターじゃないから気楽な事が言える訳ですが(笑)。
湖川氏の絵で
設定画を見ると格好悪いビルバインが実際に動くと凄くカッコイイ!!
デッサン重視だけの人じゃないんだなぁって思い知らされました
理論は難しいですよね〜
技術屋さんは、自分の技術を活かしてくれる人と出会えるかどうかというのが大きい気がします。
漫画からアニメが脱却するということは、手塚さんの存在が大きかっただけに難しいことだったようですが・・・。脱却は成ったのでしょうか?未だその過程にあるのでしょうか?あるいは脱却しなくてもいいものなのでしょうか?(笑)
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