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『機動戦士Zガンダム』 第25話「コロニーが落ちる日」/第26話「ジオンの亡霊」
[2009/02/12] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲
少し停滞気味の『Zガンダム』テレビ版再見です。もちろん、あらすじは知っている話。だけど、おおむね本放送以来になりますが、今になって見直していると、表現のディティールはちっとも覚えていなかったということも再確認されます。なので、印象に残ることというと、本筋から外れた瑣末なことばかりが多いんですね。
大筋のところでいうと、1年間の放映期間、約50話のスパンの中で、おそらく当初は『逆襲のシャア』(の入り口に繋がるところ?)まで持ち込まれるはずだった物語が、さらなる続編の『ZZ』の製作がどこかで決まり、ペース変更しているんだろうという予測がありました。後期オープニング『水の星へ愛をこめて』の映像を見ていると、ラストで地平線からキラキラと光が立ち上る画があって、そこではまだ『逆襲のシャア』(のラストシーン)をほうふつとさせるものがあるようにも感じられたりします。
ただその一方で、あんまり確かではありませんが印象としては、ちょうど中間折り返し点になってくるこのあたりの話数から、パキパキと進行してきたストーリー展開が少しペースダウンしてきたんじゃないかという気もしなくもありません。
例えば、ここから物語に重要な役割を担ってくるヤザンというキャラクターの登場にしても、物語の幅を膨らませるために追加されてきた要素なのかな、などと思わなくもない。余分だとは思わないんですけど、結果的には動かしがたく重要なライバルとしてシロッコもいて、憎らしいぐらい強い敵としてはヤザンもいて、それから・・・そういえば「ジェリドというバカなやつもいたね」って感じになってしまって、カミーユとジェリドとを強く対照していた物語の軸が揺らいでしまったような。
戦略上、非常に重要な拠点と言われていたフォン・ブラウン市の攻防が、シロッコとジャマイカンの確執もあって、あまりシャッキリせずにむにゃむにゃと終わった展開に続き、第25話はエゥーゴにとって本拠地というべきグラナダをターゲットとしたティターンズの作戦。まあジャマイカン自ら「安手の方法」とは言っていますが、これを阻止できなければエゥーゴという組織の根幹にもかかわろうかという大ピンチ・・・のはずなんですが。今回も、今ひとつ緊迫感が乏しいのは何故なんでしょう。
物語としては、サラ・ザビアロフとカミーユ、カツを顔見知りにさせるエピソードでもあります。ジャマイカンの策動をアーガマに密告するのがサラの任務だったわけですけど、シロッコにとってはジャマイカンの作戦を成功させるわけにはいかなかったのは分かるとして、その任務を年若いサラに担わせるというのが変な感じのするところです。シロッコというのは何かにつけて真意の分からない不思議キャラとして描かれているので、何だってありといえばそれまでなんですけど。
ウォン・リーさんいわく「またカミーユか。ニュータイプとかおだてられて、いちいち口を出すのだな。」・・・リアルタイムで見ていたときには、ウォン・リーさんってつくづく厭なやつだなぁという印象しかなかったんですけど、今になってみると、ウォンさんの反応も彼の立場からすれば妥当だなぁと。
っていうか、サラの尋問役をカミーユみたいなティーンエージャーの若造がしなきゃいけないのはおかしい。クワトロのいないアーガマの人材不足は激しいと見るべきなんでしょうか。いつの間にエマさんまでラーディッシュに回しちゃったのよ。(笑)
あー、もう、そこでカツにカギをわたすか、バカバカ。まあ、カツがそれを上回るおバカぶりを見せてくれるんで目立ちませんけど。ちょっとイラッとしますね。
ただ演出としてみていくと、ヘンケンさんとエマさんの微妙な恋愛模様っていうのは、このイライラっとした作品の中で貴重な和みポイントですね。二人の結末を知っている目で見てしまうとヘンケンさんの報われない片思いではやるせないというのがあるんで、劇場版の展開のほうが安心してみていられるんですけど、でもテレビ版のこの展開ではこうでないと持たないというのも確かに。
26話の名セリフはヤザンの「ちぢんでるゾォ〜」だと個人的に思うんですが(笑)、彼の部下に対する面倒見がいいベテラン・パイロットという側面は見逃してはならないと思います。ジャマイカンを謀殺するという、彼の厭らしい人間性が前面に出てくるエピソードですけど、品格はまったくないけれど、この作品の中で他に類を見ない線の太さ、たくましさが同時に描かれているところは実に興味深い。
“大人の都合”もあってか、このあたりでガンダム・マークIIのパワーアップのために出て来た「Gデフェンサー」なのですが、25話ではまだ上手く運用できていないというあたりの描写に、(スポンサーへの抵抗ではないんですけど)富野監督らしさを感じたりもしました。26話で合体してみせますけど、合体後に分離したカツがおろおろしてるのなんかを見ると、これってぶっちゃけ欠陥兵器なんじゃないかと。そういうのも含めて、モルモット的に扱われているのが前線のエゥーゴ部隊なのかもしれないというリアリティの持ち方も、まあ、ないではないんですけどね。描写しなければスルーできるところをあえて描いてみせているなーという印象はあります。
このところのどたどたとした展開の言い訳ではないんでしょうが、最後にかつてのア・バオア・クーがティターンズによって再び要塞化されているらしいという描写が入り、一連の作戦はそのカムフラージュも兼ねていたのか、という可能性を示して次回へ。「ジオンの亡霊」というサブタイトルで、グワジンの残骸を舞台に戦ってみせて、最後にア・バオア・クーという。ファンサービス的に韻を踏んだ感じというか、ちょっと凝り過ぎかなぁーとも思ったりしました。(笑)
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