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「批評はうざい、面倒くさい」・・・とは私は言いたくありません。 

[2008/11/18] | 随想系 | トラックバック(0) | コメント(4) | TOP ▲

 「批評はうざい。面倒くさい。」とは私は言いたくありません。

 何の話かというと、例えば“アニメ「批評」の問題は、アニメ史と切り離しては語れない気がする”という記事の中で、東浩紀さんについて、次のように言及してしまいました。

 「世の中が“データベース”的になってるということを書いてた頭のいい人の頭脳が、けっしてデータベース的ではないらしい」

 こういうのを(自分でもいい加減なこと書いてるなーと思いつつ、ついうっかり手抜きをして)書いてしまうと、「東さんの言う“データーベース”とは、そういう意味ではないですよー」というご教示をいただける。やっぱり私は読解が粗雑ですねー。
 ただ、私などはどのみち“観客”という立場から、アニメにも、批評にも、楽しく接していければそれでいいやと、しっかり思っちゃっています。つい「面倒くさいなぁ」と、つかの間、頭をよぎったりもしちゃいました。

 せっかくご教示いただいたのに、大変失礼な本音を吐露しております。申し訳ありません。

一生懸命なにか考えて書いても、ちょっとした名前のミスとかなんとかで鬼の首でも取ったように非難する、そしてそれを「見識」だとカンチガイしている読者が多すぎる

 ここでふっと思ったのは、アニメ批評のタコツボ化を嘆いた東さんも、「面倒くさいなぁ」という本音をついポロッと漏らしたんだろうなぁということでした。まあ裏返しみたいな話ではあるんですけど。

 自分の読解力のなさを棚上げして言っちゃってますが、とりあえず地頭の悪いやつ、向学心のないやつ、リテラシーのないやつは読んでくれなくてもいい、とはっきりそう思う人は、そういうふうにやっていただければ、それで全然かまいません。だけど人のタコツボを笑う自分がまた、タコツボにハマっているという構図になっちゃうと、あまり格好がよくないですね。・・・総タコツボ化状況のポストモダンが云々、とか、そこからまた面白い話は展開できるような気もしますけど。(・・・と、また粗雑なことを。 笑)

 上手く言及できないんですが、職業としての「批評家」というのと、「批評」そのものには、微妙に差異があると思うんですよ。批評家を職業軍人にたとえると、総タコツボ化の塹壕戦が膠着している場合、目覚しい手柄こそ立てられないが、そこに常に戦線があるという意味では食いっぱぐれがない。どこかの戦線で和平が結ばれたりすると、違う戦局にわざわざ新たな戦線を求めたりするのが、プロの業の深いところでもあったりするのかもしれないです。
 あるいは、泥をなめるような思いをして小さな丘一つをめぐる地道な塹壕戦を戦ってきたのに、突如その頭上で空中戦をはじめられるのはたまらん、という気持ちも分かる。・・・気持ちが分かるだけじゃなくて、レイヤーの違う空中戦だけでは戦局は決まらないですよね。うんうん。

 誰のため、何のための批評なのかという話がすぐに脱臼してしまうのは、戦略目標(大きな物語?)がない中で局地戦ばかりが続いているからなのかもしれないですね。『スカイ・クロラ』の中で見た、見世物としての戦争(というゲーム)のようなもの? あれが空中戦オンリーだったことは案外示唆的だったのかなぁ?

 こんなの「そりゃそうだよ、当たり前じゃない」って空中戦のレイヤーにいる批評サイドの人は言われるのかもしれないですけどねぇ・・・。

 ところで、もちろん空中戦の人ですけど、東さんの批評が私は嫌いではありません。そこが観客の気楽なところです。
 前に書いたことと矛盾するようだけど、東さんはレイヤーの違う相手にも、その考えている論理を少しでも分かってもらいたいと思って書いている(書いてきた?)数少ない批評の人かな、と私は勝手に思ってるんです。ちゃんと読解できてないじゃないかと言われそうですが、『動物化するポストモダン』は私でも面白く読むことができましたし。(それに東さんは「ぼくのアニメについての知識は実際に貧弱」ということも率直に言っていて、そこそこ謙虚でもあります。)
 もちろん、古今、(東西までは分からないですけど)見てないアニメはないんじゃないかみたいなアニメ超人の氷川竜介さんの評論も素晴らしいと思ってます。あの人には独自の視点がないみたいにケチを付ける人もいるけど、世の多くの人は氷川さんの解説をまず読んで、アニメに接する機会が多いわけだから、彼が言うことがスタンダードになってしまうことが多いのは状況のせいであって、むしろ氷川さんの偉さだと思うんです。
 だけど、まあアニメの文章を書くことを生業としている人でも氷川さんレベルにはなかなか届かないだろうし、一般的なアニメファンとしては、いろんな立場から見た文章を読ませてもらえることが一番嬉しいじゃないですか。

 これも功罪の両面がある話だけど、批評もどきをやることのハードルが、ネットの発達ですごく下がってます。もちろん、新しい才能がどんどん出てきてくれることは望ましいし、気楽な観客とすれば何たってネットで読む分にはタダだし。(笑)
 前にも書いた気がしますけど、東さんなんかは書籍の執筆みたいなのを本戦と思っていて、ネットで書くことではガードが甘いんじゃないかという印象があります。そりゃ柄谷さんとか小林さんみたいに圧倒的な文筆力は感じないけど、少なくとも私よりは高い視座の人だから、ありがたい存在なんですけどねぇ。
 「批評」の世界っていうのはよく分かりませんけど、その世界の中での最強王者決定戦みたいなことがあるんでしょうか?観客としては馴れ合っているよりもやり合ってくれているほうが面白かったりもしますけど、正直、次元が高すぎてよく分かんないし・・・。それこそタコツボ・・・(いや、ごめんなさい。)

 えーと。「アニメ」と「アニメーション」の違いを史的な観点で見ようなんてのも、タコツボと言われれば、タコツボです。(宇野さんあたりはタコツボを見つけては急降下爆撃してるような気がするけど、アレは何なんだろう?)
 たしかにネットではあまり見ませんが、書籍ではアニメ史研究はいろいろなされているようで、そういう意味では数は少なくとも読者の質は高いんでしょうか?(笑)

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コメント

> アニメ雑誌の読者

>たしかにネットではあまり見ませんが、書籍ではアニメ史研究はいろいろなされているようで、そういう意味では数は少なくとも読者の質は高いんでしょうか?(笑)

アニメ雑誌の読者は多いのではないでしょうか。発行部数を把握してはいませんが。アニメージュには富野御大の連載もありますし。

> 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

> アニメをめぐる多様な言説

付け加えるとアニメ批評と言えどさまざまです。東浩紀さんはアニメそのものへの関心ではなくて、いわゆる「若者文化論」としてアニメについても触れているのでしょうし、氷川竜介さんはビジュアル派SFファンとしてアニメとくにサンライズのアニメについてレヴューしています。

福田和也さんが説明するように日本において「批評」という言葉は一般名詞ではなくて特殊な文芸のジャンルつまり俳句とか私小説とかそいうもののひとつです。俳句に季語があるように批評にも半ば決められたモチーフがあります。小説、音楽、絵画、建築、映画、さらにはフロイトやマルクスなど。東浩紀さんは、たしかにアニメをモチーフのひとつにしたという点で’90年代においては異彩を放っていました。しかし、これはつねづね考えているのですが、東さんの最大の誤解は、当時すでにアニメは若者文化ではなくなっており、小説や音楽その他のように独自の歴史を積み重ねていることを見なかったことです。

長くなりましたのつづきは後日に。

> それです、それそれ!

>日本において「批評」という言葉は一般名詞ではなくて特殊な文芸のジャンルつまり俳句とか私小説とかそいうもののひとつ

>東さんの最大の誤解は、当時すでにアニメは若者文化ではなくなっており、小説や音楽その他のように独自の歴史を積み重ねていることを見なかったこと

すぱっと言葉にしていただいて、とてもすっきりしました。ありがとうございます。

それとアニメ雑誌にも、アニメ史資料はあるのですか。恥ずかしながら、近ごろ覗いてみたこともありませんでした。費用対効果がひどく悪い気がするのです。(笑)

多様な言説があることはとても嬉しいことです。
最近TVアニメについて手塚治虫が書いたものを読んで、彼が「TVアニメ」と「アニメーション」をはっきり分けて考えていたことを理解しました。その話はまたいつか書きますが、私が好きなのはどうやら「TVアニメ」のほうらしいです。そして富野アニメのライバルは、いつもNishinomaruさんが指摘するように、『クレヨンしんちゃん』的なものなのだと私も思えるようになりました。多様な言説バンザイです。

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