銀河鉄道999 〜The Galaxy Express 999〜
先日来、急にすごく見たくなって、借りてきて見ました。なんとも久しぶりに見たなぁ〜。もしかしたら劇場公開の1979年以来かなぁ。これはやっぱり傑作だと思いました。久しぶりとはいえ熟知しているストーリーなんですけど、クライマックスではじわーっと感動しました。
![]() | 銀河鉄道999 (劇場版) (2002/10/21) 野沢雅子、池田昌子 他 商品詳細を見る |
これぞアニメブームの真っ只中で制作された作品です。
『さらば宇宙戦艦ヤマト』が公開された1978年、翌年の1979年は日本アニメの黄金期でもある。出崎統&杉野明夫コンビは『宝島』と劇場版『エースをねらえ!』を、りんたろうは『宇宙海賊キャプテンハーロック』と劇場版『銀河鉄道999』を、富野由悠季(当時は喜幸)は『機動戦士ガンダム』を、高畑勲は『赤毛のアン』を、宮崎駿は『未来少年コナン』『ルパン三世 カリオストロの城』を発表している。後に名作と呼ばれる作品が次々と生み出されている。
松本零士原作アニメの絶頂期でもあるんですが、私は初期の『戦場まんがシリーズ』以来、松本零士にハマってましたから、もう狂喜の中で劇場へ走ったという思い出の作品でもありますね。ただ、以前にも書きましたけど、今になって松本アニメを振り返ると悲喜こもごもなところがありまして。見直すのが怖いところもある作品群だったりもします。
ただ、近ごろいろいろアニメ談義をさせていただいている中で、ようやく“りんたろう監督+東映動画製作の作品”という見方もできるようになってきたかなぁという思いを抱きながら、今回は観てみたような次第です。
そういう視点で見ていると、当時はまったくそんなことは意識していなかったんですけど、すごく“映画”にしようという意識が強かったんだなぁと感心します。原作者の松本さんの意向なのか“テレビまんが”的な要素も多々見られるんですが、それを何とか“映画”にしようという、その間の激しい葛藤が、この作品の隠れた魅力の秘密かも。
その“映画”という意識の現われなのか、ものすごく音楽を重視した作品作りがされていて、ほとんど音楽を聴かせるためのシーンが多々見受けられたのは、記憶には全然なかった発見でした。でも、これはたぶんはっきり意識されていることらしく、例えばDVDの音声切り替えメニューに“ミュージックプレイ”(セリフ抜き音楽のみ。あり得ねぇ!)というのがあったり、チャプターリストに“ミュージックチャプター”(BGMで場面を切り分け)というのがあったり。
劇中の挿入歌で『やさしくしないで』という曲があるんですが、昔からこれが大好きで、久しぶりに聴いたらやっぱり感動しましたね。
ただ、それが全部うまく行っているかというと、後半からクライマックス(特に“機械化母星メーテル”の崩壊場面)ではすごい効果ですが、前半から中盤では少し技巧的に思える部分があったりして、難しいところのような気もしました。だけど、ラストシーン。「・・・さらば少年の日よ。」のナレーションからゴダイゴ唄うところの主題歌が入ってくるタイミングなんてのは、何回見ても神がかってるなぁ!(笑)
絵のほうの視点でも、“機械化母星メーテル”の崩壊場面はいわゆる金田伊功エフェクト炸裂!・・・で、見応え充分。こういうのを見ていると、最近のデジタルな表現っていうのは味気ないなぁとついつい思ってしまいますね。あと、メーテルがぞくっとするほど美しいときと、そうでないときの落差。アニメ的にはかなり難しいキャラクターなんだろうなぁ。
ストーリーの面でもよく練られていて、2時間を超える大作でも「え、もうクライマックス?」ってぐらい飽きなかったんですが、(この私でさえ)どうしようもなくクサ過ぎると感じるセリフがごくまれに混じるのは、原作者の意向なのかどうか。(笑)
松本アニメの“スターシステム”でキャプテンハーロックやエメラルダス、トチローといったキャラクターたちが続々と出てくるあたりが、当時の松本ファンにはサービス満点だったんですが、今の若い人には唐突に見えるのかもしれないなぁとも思いました。
決して瑕疵がないわけではないのですが、だけど全般として、これはウェルメイドな力作だと言ってもいい。アニメ史を飾る名作なのではないかと認識しなおしたのでした。
追記:
東京丈さんが、この記事に触発されて『999』を再見されたとのことで、トラックバックを送ってくださってるようなのですが、うまく反映されないようなので、いっそ追記しておきます。
→ 劇場版・銀河鉄道999を観た。: tokyojoe's 食玩三昧
私も続けて『さよなら銀河鉄道999』を観たものかどうか、激しく迷ったのですが、同じように、映画の余韻を大事にしたかったし、むやみに作られる“続編”にいろいろイヤな思い出の重なる現役世代ですので、やめときました。(笑)
そのうち忘れた頃にでも見てみますかねー。












