小説『ガーゼィの翼』 ただ今4巻。ここまで、とても面白いですよー 

[2009/02/25] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(2) | TOP ▲

 ブログの更新をずっとサボっちゃっておりますが、『ガーゼィの翼』を読みふけっちゃっております。『映像の原則』を読み終わってからにしようかと思っていたんですけど、ちょっとだけ目を通してみるつもりが、面白くて面白くて。

 富野由悠季御大将が鬱な時期の作品ということで、「ビョーキ三部作」のひとつなどとも聞かされていて、相当ひどいものを思い浮かべていたのですが、いやいやどうしてどうして。

 今、4巻の途中まで来てますけど、これはとても面白い小説だと思いますよ。あまりアニメ向きのストーリーではないかもしれないけど。あと、ところどころ脱字があったりして、この文庫には校正マンはいないのかよ、という気分はありますけど、内容は意外や意外、なかなか快活な物語ではないですか。
 もしかして最後が凄いことにでもなっちゃうのですか?今の感じだと流浪の民が伝説の世界樹の下にたどり着くあたりでクライマックスが来るのかなという予感はありますけど。

 今まで読んだバイストン・ウェルもののパターンと違うのは、オーラロードを抜けてっちゃった主人公の分身が現代日本にももう一人残っていて、あっちのクリスとこっちのクリスで霊界通信(笑)みたいな会話をときどきしていたりするのが、これがでも、別に電波な感じでもなく、文明批評的なことが嫌味でなくさらっとやられていて、なかなか楽しいんですけど。

 これまで読んだ主人公の中でも、一番現代っ子らしいというか、少し精神的にひ弱っぽいところを残している千秋クリストファという彼が、私には思い入れがしやすくってけっこう好きなんですけど。
 うーん、最後がどうなっちゃうんだろう。すごく気になります。このところあまり体調も良くないので、本当は早く寝なきゃいけないんですけど、これは気になっちゃうので早く読み終わりたい。

 というわけで、とにかく読みます。読み終わったあとの感想が「ぎゃー」と言うものではないことを皆さんも祈っててください。(笑)
 ではでは・・・

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『機動戦士Zガンダム』 第30話「ジェリド特攻」 

[2009/02/21] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 後半に入って物語のペースが変わり、シンタとクムの加入でわずかに柔らかくなってきたカミーユ周辺の空気に対して、ヤザンの加入で焦りが見えてきているジェリドなのでした。

「あいつは俺にとって壁なんだ」
「思いつめるのは危険ではなくて?」

 「壁」っていうほどカミーユが圧倒的かというと、そうでもなくて、もうちょっとで倒せそうだったことは数知れず、それだけにかえって意識しすぎてしまって悪循環というか。ジェリド主観でいうと疫病神ってところじゃないでしょうかねぇ。

 久しぶり(?)にジェリド裏主役モードというか、彼とマウアーが必死で思いつめているのに比べ、カミーユたち側の描写はどこかのどかで、ちょっとイラッとくるのは、珍しく今回はジェリドのほうへ気持ちが入って見ているっぽいですが。

「マウアァーーーッ!!」

・・・ってことになるわけで。つくづく不運な、哀れなやつ。どこにでもいるような、ちょっとつまづくとズルズルなっちゃうタイプの男なんですけどね。
 最期の瞬間までクールだったマウアーのほうのことを考えると、それなのに何だってこんな運に見放されたような男にそこまで思い入れするかなー、・・・となるんですが、たぶんそうじゃないんだな。あれは母性愛の人だから、運に見放された男だって思えば思うほど、自分が守ってやらなきゃって考えてしまう、そういう女性だったんでしょう。『逆襲のシャア』のナナイとかでも、シャアがカッコいい偉大な男だから愛してるんじゃなくて、なさけないところのある相手だから尽くさなきゃと思うとか、そんな感じ。

 で、ジェリドもマウアーも格別にニュータイプ的な描かれ方をしているキャラクターではないんだけど、ここではマウアーの残留思念のようなものと語り合っていて、それで手傷を負いながらもアーガマに猛攻を仕掛ける!「あれは普通じゃない」って迫力!もしかしたら、ここでジェリドは“ハイパー化”しちゃうんじゃないかっていう勢いだったんですけど・・・。

「マウアー、駄目だ!」

・・・ってなっちゃうのね。やっぱりジェリドは。才能の問題なのか、常識に囚われちゃって、感覚を外界に開くことができないのか。それで物語的に、ここで死なせてももらえないという。ああ、なんて歯がゆいやつ!

 アーガマ側のほうでは、ネモで防戦に出ていたファ・ユイリィが、アーガマの被弾を見てシンタとクムが心配になり、戦闘を放棄してしまう場面で思わず“ありゃりゃ”と。
 「ファを責めないでください」と言うカミーユ。うーん・・・。
 「パイロットとしての資質の問題か」ってブライトさん。そうだなぁ。なるほど。

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『機動戦士Zガンダム』 第28話「ジュピトリス潜入」/第29話「サイド2の危機」 

[2009/02/17] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 レコアさんのジャブロー潜入っていうのは、小説版ではどんなふうに描かれているんでしょう。このテレビシリーズ再見が終わったら読んでみようと思って、『Zガンダム』の小説は既に準備して、すぐそのへんに積んであるんですけどね。w

機動戦士Z(ゼータ)ガンダム〈第1部〉カミーユ・ビダン (角川文庫)

 このところ、少し背伸びして大人扱いを受けているカミーユが気になっているわけなんですが、モビルスーツに乗って戦うことは一人前でも、男と女の話になれば、「いつまでも子ども扱いしないでください」ということになっちゃうのは仕方のないところ。ここで、モビルスーツの操縦は半人前でも、ジャブローに潜入しようというレコアの気持ちを察しているのは、むしろファのほうであるのは面白いところです。
 「軍人である前に、レコア少尉は一人の女性です」
 ブライトにはその正しさだけは分かりますけど、やれることといえば、レコアさんをバックアップするカミーユの、さらに増援としてファを送り出すことぐらい。どうも一人前も半人前もなく、女の気持ちは男には分からない・・・のかな?

 メッサーラに乗って出撃してきたサラ。今までマラサイとか雑魚系のモビルスーツだったのに、シロッコのお下がり?とにかくジェリドたちと行動をともにしてたときより待遇改善。w
 そんでもって、強っ!まあ、なんかカミーユも相手がサラだと思ったら本気で倒す気で戦ってないようにも見えましたけど。可愛い子は得だね?w

 そういう、男とか女とかの、戦争とは違う次元の感情のもつれも、自らの戦いに利用できるものはしちゃおうというセンスを持っているのがシロッコといういやなやつのような気がします。サラといい、レコアといい、(どこまで本当なんだか怪しいもんですが)“何も言わなくても、君の事は誰よりも僕が分かってるよ”みたいな男の態度に、女ってのは弱いんですかねぇ?

 ティターンズのアレキサンドリアはサイド2を毒ガスで攻撃する作戦を決行。エゥーゴもいわばテロ組織なんだけど、ティターンズも似たようなものなんだろうか。本命のグラナダ攻撃のカモフラージュのようなことを言っているけど、この間グラナダにコロニー落とそうとしていた作戦は、あんまり本気モードでもなかったよ?
 何をやっても情報操作でもみ消せるにしたって、連邦議会で支持を獲得して主流派としての地位を確立したはずのティターンズが、この時期に行う作戦としては、(当て馬の作戦だというならなおさら)合点がいきにくいです。政治的にはともかく軍事的、経済的にはエゥーゴを圧倒しきれない弱みから、やってることがちぐはぐになっているとも読めますが、やな見方をすれば続編『ZZ』の製作決定で、物語が若干間延びしたところを埋め合わせているような背景もあるのかもしれないと思いました。

 ヤザンによってジャマイカンが謀殺されたときにブリッジを損壊したアレキサンドリアが戦線に復帰してきますけど、“不運の艦”って感じなのか汚れ仕事を命じられる流れです。で、ドゴスギアのチームとアレキサンドリアのチームで若干メンバーチェンジがあったようなんですけど、ジェリドやマウアーは、わざわざアレキサンドリアへの配属を志願した模様。(アーガマとラーディッシュもちょこちょことメンバーチェンジをしますけど、キャラクターを使いまわすことを考えれば作劇上も便利なシステムですね。)

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『機動戦士Zガンダム』 第27話「シャアの帰還」 

[2009/02/16] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 ブレックス亡き今、エゥーゴにとって格別に重要人物になってしまったシャア。まあカミーユの地球からの帰還でもブライトは苦心していましたけど、今回はさらに一生懸命にならざるを得ない感じです。毎度毎度こんなに大変なら、重要スタッフを地上に降ろすのはなるべくやめておいたらよさそうなものなんですが、エゥーゴってば本当に人材難。

機動戦士Zガンダム 8 [DVD]

 そういうわけで、シャアによけいな心配をかけるわけにはいかないんだとまで言われ、カミーユは背伸びせざるを得ない状況。ファには「急に私の面倒見てくれなくていいのよ」とか言われてますけど。w
 「私には、とてもカミーユの父親は務まりそうにないなぁ」と言うブライトは、カミーユの背伸びぶりを察しているほうなんでしょう。
 それとは別の場面で「カミーユにはもう、父親役は要らないでしょう」と言うクワトロのほうは、カミーユの様子を見てそう言ってるんではなくて、状況的にそんなことやってられないと切っている感じがしました。

 あと、この切迫したはずの状況の中でクワトロは、シンタとクムを地球から連れてくるんですけど、物語の中でこの子たちの存在意義というのが、私にはよく分からなかったんです。『機動戦士ガンダム』で言ったらカツ、レツ、キッカに相当するポジションが不足している、という軌道修正なのかな、と思いますが。

ただ今のピノコの件に関しては、眞君はそう言っているけれども、ちょっと違うと思っている部分があります。これは科学の問題ではなくて、作劇です。劇を構成するための人物配置の問題として考えなければいけないことがあるので、これは本当に面倒くさい話になるので、細かくは説明しません。手塚治虫という人が『ブラック・ジャック』を描くに当たって、ほとんど役に立たないピノコを置いているということで、基本的に人間の目指しているもの、触るべき技術論というものがどういうところにあるかということを、表すために、ピノコみたいなものを置かないとやっていけなかったという辛さのようなものがあったのではないかと思います。僕はピノコというのは、手塚先生にとってだまし絵のような存在になっていると思うんです。こういうキャラクターを置かなければいけない手塚先生というのは、本能的に、科学と技術の問題を感じていることがあって、それでいて自分はマンガ家としてしか表現できない部分があるために、人の問題というのはこういうふうに、おちゃらけるしかないのではないか。だけど、ブラック・ジャックは実際に執刀するわけです。そして、ある人生に関与していくということをやって、その繰り返しをやっていかなければいけないという物語を作っていると思えるんです。あれはおちゃらかしのキャラクターだけれども、手塚先生の中では「ピノコがいなければ私は窒息してしまいます」という位置付けになっていると思うんです。アトムの成長でもないし、単純にカウンターとしてのセクシャリティを持った、アイドルでもないという意味で、心の中にある澱みたいなものではないのかという気が、僕はします。だからそういうマンガを描いた手塚というのはすごいということです。

 カツ、レツ、キッカに関しては、キャラクターの存在を物語の中で上手く使ったけど、基本的にはスポンサー向けに「子ども向けにも配慮してますよ」という大人の事情込みで置かれているキャラクターなのかな、とも思ったりしてたんです。シンタとクムは、そういう意味で上手く生きてないキャラだという気がしていたんですが、上で引用した手塚治虫にとってのピノコのような「必要」を、物語作者として感じていたのかなー、と。
 「ハロ」というのも似たような役割を持った存在だと思いますが、それに加えてこの二人の投入にもかかわらず、というか、この二人の存在が上手く機能しなかったからなのか、この先『Zガンダム』は「窒息してしまいます」という物語にどんどん進んでいってしまうわけですけど。

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『機動戦士Zガンダム』 第25話「コロニーが落ちる日」/第26話「ジオンの亡霊」  

[2009/02/12] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 少し停滞気味の『Zガンダム』テレビ版再見です。もちろん、あらすじは知っている話。だけど、おおむね本放送以来になりますが、今になって見直していると、表現のディティールはちっとも覚えていなかったということも再確認されます。なので、印象に残ることというと、本筋から外れた瑣末なことばかりが多いんですね。

Z・刻を越えて/星空のBelieve/水の星へ愛をこめて/銀色ドレス (TV版 機動戦士Zガンダム主題歌)

 大筋のところでいうと、1年間の放映期間、約50話のスパンの中で、おそらく当初は『逆襲のシャア』(の入り口に繋がるところ?)まで持ち込まれるはずだった物語が、さらなる続編の『ZZ』の製作がどこかで決まり、ペース変更しているんだろうという予測がありました。後期オープニング『水の星へ愛をこめて』の映像を見ていると、ラストで地平線からキラキラと光が立ち上る画があって、そこではまだ『逆襲のシャア』(のラストシーン)をほうふつとさせるものがあるようにも感じられたりします。
 ただその一方で、あんまり確かではありませんが印象としては、ちょうど中間折り返し点になってくるこのあたりの話数から、パキパキと進行してきたストーリー展開が少しペースダウンしてきたんじゃないかという気もしなくもありません。
 例えば、ここから物語に重要な役割を担ってくるヤザンというキャラクターの登場にしても、物語の幅を膨らませるために追加されてきた要素なのかな、などと思わなくもない。余分だとは思わないんですけど、結果的には動かしがたく重要なライバルとしてシロッコもいて、憎らしいぐらい強い敵としてはヤザンもいて、それから・・・そういえば「ジェリドというバカなやつもいたね」って感じになってしまって、カミーユとジェリドとを強く対照していた物語の軸が揺らいでしまったような。

 戦略上、非常に重要な拠点と言われていたフォン・ブラウン市の攻防が、シロッコとジャマイカンの確執もあって、あまりシャッキリせずにむにゃむにゃと終わった展開に続き、第25話はエゥーゴにとって本拠地というべきグラナダをターゲットとしたティターンズの作戦。まあジャマイカン自ら「安手の方法」とは言っていますが、これを阻止できなければエゥーゴという組織の根幹にもかかわろうかという大ピンチ・・・のはずなんですが。今回も、今ひとつ緊迫感が乏しいのは何故なんでしょう。

 物語としては、サラ・ザビアロフとカミーユ、カツを顔見知りにさせるエピソードでもあります。ジャマイカンの策動をアーガマに密告するのがサラの任務だったわけですけど、シロッコにとってはジャマイカンの作戦を成功させるわけにはいかなかったのは分かるとして、その任務を年若いサラに担わせるというのが変な感じのするところです。シロッコというのは何かにつけて真意の分からない不思議キャラとして描かれているので、何だってありといえばそれまでなんですけど。

 ウォン・リーさんいわく「またカミーユか。ニュータイプとかおだてられて、いちいち口を出すのだな。」・・・リアルタイムで見ていたときには、ウォン・リーさんってつくづく厭なやつだなぁという印象しかなかったんですけど、今になってみると、ウォンさんの反応も彼の立場からすれば妥当だなぁと。
 っていうか、サラの尋問役をカミーユみたいなティーンエージャーの若造がしなきゃいけないのはおかしい。クワトロのいないアーガマの人材不足は激しいと見るべきなんでしょうか。いつの間にエマさんまでラーディッシュに回しちゃったのよ。(笑)
 あー、もう、そこでカツにカギをわたすか、バカバカ。まあ、カツがそれを上回るおバカぶりを見せてくれるんで目立ちませんけど。ちょっとイラッとしますね。

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