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重戦機エルガイム METAL9 (最終巻) 

[2007/12/10] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(1) | TOP ▲

 すっごい。(笑)・・・満腹お腹いっぱい目眩くらくら。こんなにパワフル(っていうか無理やり気味な力技?)でしたっけ、見直してみるものですねぇ。内容が濃すぎて、決して上々の出来、ウェルメイドなクライマックスだとは言えませんけど、これでもかと押し切られて、この迫力には降参、もう参った!(笑)

重戦機エルガイム DVD-BOX
  1. レディ・キラー
  2. エキサイト・アム
  3. マイ・ラブ
  4. ファイナル・タイム
  5. ザ・ディクテイター
  6. ドリーマーズ アゲン

 『星の鼓動は愛』の三つ巴・四つ巴ぐらいで悲鳴を上げていた人は、このエルガイムはマジで見ないほうがいいですよ、はい。もうね、この物語の時空は歪んでいるんだと。そういう超絶劇空間の表現なのだと。言っときますがこれ、半分は誉め言葉ですからね。(笑)
 このラスト六話の並外れて濃密なストーリーを見る前に、そういう視点を得たことは僥倖でした。

  • マクトミンとか、ましてヘッケラーとか、いつの間にあんなにギワザに心酔を?
  • 相変わらずギャブレーは、呼ばれればホイホイとギワザの使いでフルフラットのところへ行ったりとか。
  • だいたいダバ!49話で一気にスヴェートのポセイダルの間近にまで迫っても、50話では元通りガストガル上空に戻ってるし。往復自在なら何のための“スターダスト作戦”なのかとか。
  • ギワザ旗艦のサージェ・オーパスも、フル・フラット乗艦のピンクのホエールも、同型艦が何隻もいるのねー、あー紛らわしいとか。

・・・まあ、ともかくだ。そういう細かいことは気にしない気にしない!(笑)
 アムの気持ちが分かってあげられるのはレッシィだったり。トンデモ上司に仕えているうちにミレーネにせよパメラにせよ、なぜかスレンダースカラ隊の連中は(あのハッシャ・モッシャまでもが)心底ギャブレーに惹かれてしまったり。その辺の大事なところの情は(かろうじてでも)繋がっているからギリギリセーフなんですよ、きっと。(苦笑)

 アムとフル・フラットが、なぜか心惹かれあったように、レッシィは(たぶん本来はもう少ししっかりと)ミアンに重ねられて、“ポセイダル―フル・フラット―ミアン”という構図を、“ダバ―アム―レッシィ”の関係に重ねてみる、もう一つの物語というのはきっと想定可能だったのでしょうね。だから最後にダバは退場しなきゃならなかったというわけです。
 しかし、フル・フラットかっこいいよなぁ。なのに、あの最後だもんなぁ。(その直前、とっさにミアンを庇う彼女は最高にいい感じなんだけども。これぞ富野流?いやーキツイですねー。)
 あと、前にくっきーもんすたーさんが言ってたけど、こうして見れば『Z』でシロッコのやりたかったのって、まさにアマンダラ・カマンダラの支配のやり方だったんですねー。

「私はギャブレット・ギャブレーだ。義に死してこそ華だと思わんか!」

 なんつーか、ここに来て、美味しいところをことごとく、あのギャブレット・ギャブレー君が持っていくとは!思うに、『ZZ』のマシュマー・セロなんかも、本来はこういう活躍をさせたくて配置されていたキャラクターだったんだろうに。そう考えると、クワサン・オリビーはエルピー・プルなんかにも投影されているのか・・・。
 なにしろ、たしか一目ぼれだったはずの“クワサンLOVE”しか行動原理がなくなってしまったあたりは苦しいような、分かるようなのギャブレー君なんだけど、そのギャブレーに、ダバを助けることを条件としてクワサンを引き渡してしまうアムとか。もうドロドロにすごいね!
 そのギャブレーがラストでダバにはかなわん、と素直に譲るのは、結局あの状況の中で彼は、恋に恋していたんだろうか。アムとレッシィもそうで、状況の中でこそ熱い“恋のサヤ当て”もあるんだけど。そういう意味では、まさになんだか“青春の終わり”という感じで、本当にしんみりと寂しいところで物語が収束して、・・・このフィーリングは『ダイターン3』のエンディングにも通じる気がしました。
 第一話サブタイトルが「ドリーマーズ」で最終回が「ドリーマーズ アゲン」で、かたちとしてはきれいに韻は踏んでるんですけど、内容的には本当に寂しくて消え入りたくなりマス。

 とにかく、普通に登場人物が多過ぎたでしょう。どう見ても設定作りすぎ。(笑)・・・最後、ダバ見送りの人々の中にリョクレイがいたような気がするのは気のせい?今にして見直せば、「シナリオが数本上がった段階で、僕にしては作りすぎの世界観にしてしまったらしい、と気付いて、」とか富野監督も言ってるわけだけど、もう気持ちがZガンダムのほうへ向かっていたせいなのか、軌道修正が充分になされなかったのは、やっぱりつらい。
 一見ちゃんと結末をつけたように繕ってはあるけれど、個人的な印象としては、富野アニメの中ではかなり消化不良の程度が激しく終わってしまった作品だったと思います。続く『Z』、『ZZ』って、かなりこれを引きずってしまった作品だったんだな、とも。だから下記のように回想もされてしまう。

「エルガイム」が致命傷として僕の中に残って、それが「Zガンダム」「ガンダムZZ」など「ガンダム」一辺倒になっていったという僕の経緯があるし、サンライズの中でも富野にやらせる時は「ザブングル」以後の好きにやらせた部分を規制しないといけない、ということで「ガンダム」以外の仕事をさせてもらえなくなったという流れにはめられてしまった

 エルガイムは“世代交代”の物語でもあったわけだけど、抜擢した永野護との関係とか。無理にでも世に押し出そうとしたんでしょうかねぇ。

永野護君という新しい人材をシリーズの中に入れたことによって、製作現場を混乱させ―これだけ時間がたっちゃったから、かなりあからさまに言えるんだけど―特にアニメーター・サイドに大きな反発を招いてしまったということがひとつの反省としてあるんです。

 ウツな時期の富野監督の言ですけどね。後年やりなおしてみたいと思ったときに、「あの世界は永野君にやるよ」と言ったことを思い出したんだと言っています。「良い悪いは抜きにして、すでに一人の作家の内に確立されているものに対して、第三者は絶対に関与してはいけない」、それは自分がガンダムでやられたことなんだって。『エルガイム』からはすっかり脱線ですが、そのへんの心境は、この三部作を読めと言ってますね。(笑)

この小説、何が凄いかというと、主人公のグラン王がいきなり毒殺されるシーンで始まる。そしてそのグラン王が成仏しきれずに霊体となって、妻や子達が血みどろの権力争いを続けるのを見守るというところ。霊体だからこそ様々な場所にあらわれ、状況を複合的に判断できるからこそ、現実世界の人々に対していらつきを募らせる。
で、思ったのたがこのグラン王って、当時の富野自身のメタファーではなかろうか?

・・・という子犬さんの解説を拝見したら、読んでみたくもなるし、古書ならほとんどタダ同然のようなのですが。“信者ならばマストバイ”と言われそうですけど、どう考えても読んだら凹みそうですよねー。(苦笑)

 まあ、だいぶあれこれ言いましたが、ひとには薦められないだけで、個人的には『エルガイム』は決してきらいな物語ではありません。この作品の構成要素は、富野監督的な人間ドラマ、永野護さんの「ファイブスター物語」的世界観のほかに、富野アニメには珍しい役職「シリーズ構成」の渡邊由自さんのストーリー性があったと言われているようですが、どうも私の記憶にある『エルガイム』の印象は後年、渡邉さんのノベライズの印象に引っぱられていたのだったかも知れません。

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重戦機エルガイム METAL8 

[2007/12/03] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

人の業は、マシーンの力によっても、消せないものなのだろう。
だから人は苦悩し、争い、そして、人と人のぬくもりを求めて、和解の道を求める。
しかし、人の間には、誤解という溝がある。

  1. レディ&ガール
  2. ピカレスク・ギワザ
  3. リリス・メモリー
  4. クワサン・ウェイブ
  5. ボーイズ・ボーイズ
  6. ファースト・アタック

 話の展開は、とても面白いところです。面白いところなんですが、さすがにこれだけのハイペースだと、テンポがいいのを通り越して、娯楽作として少しきつい部分もあるなあと思います。ヘンクツものの私がそう思うんだから(笑)、世の中の多くの人は、「詰め込みすぎ!」と一言で片付けるところでしょうか。トミノ作品で言うと、“総集編的劇場版”のテンションでテレビアニメを押し進めている、っていう感じです。

 “レディ”たるフル・フラットが“ガール”のアムに、やけに目をかけて、男と女の話を聞かせたがる、その昔話の相手たる男は、アマンダラ・カマンダラその人だったわけですけど。フレッシュな若さを持ったアムのような感性を、アマンダラも欲し、対してフラットはこれを庇うという。人情の流れは複雑だけど、筋は通ってますね。「こんな大人の茶番を見るものではない」とか、なかなかいい芝居です。
 ダバが、近衛軍側にフル・フラットがギワザ軍に付いたという情報を流すんだけど、基本的にスパイ行為を嫌うダバが、敢えてそういう作戦を取るのは、フル・フラットとの交渉に失敗し、アムとセムージュを失ったと思っているからなんだろう。そうしたディティールもまた、あくまで理詰めな感じ。

 そのぐらいまではいいんだけど、レッシィのスヴェート潜入なんていうのは、ちょっと無理筋っぽくて。ネイ・モーハンと彼女と、二人して二人ながらに、ポセイダルの面前で両すくみの状況から、レッシィの脱出、ギワザに見限られたネイの哀れな最期、と。早い、早いよ。(汗)

 パラータ・スターの原子炉の話も。“禁忌の力”というこだわりだけは分かるんだけれども、やるならやるで一話で完結できる話じゃないでしょうに。リリスの“ハイパー化”(笑)は、この先も何かに生かされる設定でしたっけか?ともあれ、のちの『∀ガンダム』での核の描写にも繋がっていくような、こだわりの挿入です。そういう意味では逆に、『Vガンダム』での核の描写は、あれはかなり自棄に近いものだったのだろうか、とも思われますね。

 状況のほうは、近衛軍、ギワザ軍、ダバの反乱軍、の三者の思惑が入り乱れる“スターダスト作戦”の進行のほうに戻ってきますが。
 ギワザにあまりにたやすく捕らわれてしまうクワサンとか、ギャブレーの毀誉褒貶だとか、「?」なところも少なからずあり。ただ、少し大人になったアムが、ダバのクワサンへの執着を先取りした気配りをしてみせたり、ギャブレーがお目々に炎を宿して(笑)クワサンへの愛に燃えてみたり。そのあたりは面白いところなんですよね。もう少し尺があれば、という悔いを、映画ならまだしも、50話にも及ぶテレビシリーズの中で言わなきゃならないとはねぇ。
 ところでマインドコントロールを受けておかしくなっちゃったクワサンが、「お兄ちゃん・・・」って言い募っているというのも、『Z』とかのパターンを先取りしてるんでしょうね。何なんでしょう、不思議なもんです。

「貴様の敵が、それほど安っぽい男だと思っていたのか?」

 そんな合間に飛び込んでくる、しまいにコクピットを飛び出してまでの「ボーイズ・ボーイズ」でのダバとギャブレーのスーパー・トミノ会話は面白すぎ!

「惚れた男が女を助けるのは筋だ!他人のダバに、筋合いがどうのと言われる筋はない!」
「それは兄として許さん!」
「なに、何だ?何と言った?」
「クワサン・オリビーは、ヤーマン狩りに利用された女なんだ。ギャブレーが惚れる資格のある女じゃない。」
「資格だと?・・・愛に資格があるものか!」
「な、・・・あのなぁ、ギャブレット・ギャブレー君!」

 あはははは!

「愛だ、愛だ、愛だと言葉に溺れているうちは、貴様はボーイだ!子どもにクワサンは愛させるものか!」
「他人に他人の心が支配できるものか、ガキが!!」

 やはー。間に割り込もうとしたアムに、二人声を合わせての「女は引っ込んでろ!」も可笑しいしー。ストーリーは進まなくても、少々青臭さ全開でも、こういう回は娯楽として好きだなぁ!(笑)

 旗艦サージェ・オーパス(っていうかクワサン)を罠にダバをおびき出したギワザの策略は、姑息なだけでつまらなかったですけど、ダバを突出させないようにアムが気遣い、それをさらにパラータ・スターの若者たちが支えるという構図は心地よかったです。とりわけ、最悪のピンチからダバを救ったのが、まさかのギャブレーだったのは、かなり楽しかった!

 ってなところで、さあ、いよいよラストアクション開始ということですね。前にも書きましたけど、この話のラストは覚えているようで、小説版なんかとごっちゃになっててけっこう忘れちゃっています。
 キャオの冒頭ナレーションにあるみたいな、“文明観”みたいなところも扱ってみたかったのか、少し欲張って内容盛り込みすぎの感じのままでラストに入っていくのは不安もあるんですが、アムとフル・フラットの不思議な交情とか、クワサンを間に挟んでのダバとギャブレーの関係とか、ここに来て人間ドラマはいっそう面白くなってきたような気がします。
 かなりのグダグダでも最後には何とかしてしまう富野マジックが再び見られるのか、次の最終巻に期待大です。

重戦機エルガイム METAL7 佳境近づく・・・ 

[2007/11/26] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 この作品を以前に見たのは、考えてみれば遠い昔で(笑)。それと、その後に小説版(あの全然結末の違うヤツ)を読んだこともあって、混乱は激しく。実は最後の結末がどうなるんだったか、よく分からないで見ている『エルガイム』だったりします。半分初見みたいなものだからこそ面白かったりもするんですが、その反面で、分かりにくいところはまともに分かりにくい、とも感じます。というところで、さて、物語のほうは、かなり目まぐるしい佳境に差し掛かりつつあります。

  1. オリビー・クライシス
  2. エスケープ・ギワザ
  3. ザ・オーメン
  4. フル・フラット
  5. スパイ・イン・スパイ
  6. ヤング・パッション

 クワサン・オリビーを巡る話というのは、どうもこの群像劇の中でおさまりがよくない気がするんですよね。たとえば「オリビーの中のポセイダル!」って、たしかそこまで、まだわかっていなかったはずのダバが、いきなりそう呼びかけてしまうことなどもそうです。

世が乱れれば、悪意が湧き出る。世の中が混乱すれば、悪しき膿が吐き出される。新たな世界を創るために、常に混乱の渦は起こさねばならんのだ。

 オリビーの口を借りて、ポセイダルが語った言葉は重要なんですが、そうしたオリビーの状況は、見ているこっちにはよく飲み込めていないままだから、彼女が何を言ってるのか、思わず聞き逃しそうになってしまったりね。
 だいたいダバ君の危うさのほうに、こちらの意識が行ってしまって。「公私は混同しない」って言ってたくせに、むしろ思い切り「私」のみに専念するほうで、彼は混同を避けているような気が(笑)。
 (・・・なるほどなぁ。回想の中の昔のオリビーは可愛いんですけどねー。)

 オリビー絡み以外では、いいリーダーの頭角をめきめき現し始めているダバ。ガストガル星に隕石の雨を降らせてその隙に首都スヴェートを攻め、ポセイダルを倒そうというスターダスト作戦を発案!でも、それにはパラータスターを使おうって発案したのはアムだったんですね。たしかに意外に彼女もリーダーの資質はあるのかもしれないです。

 ガストガル星では案内役のポセイダルの侍女が美形なんで驚きましたが(笑)、あのネイ・モーハンも可愛い女になってきているので、びっくりします。

「訊きたいことがある。ギワザは、私が実在する独裁者だとは、信じておらぬのか?」
「ポセイダル様が?実在していない?そんなことは考えておりません。」
「では・・・本気なのか・・・。」

 一方で、ポセイダルに見透かされているのを承知でか、ギワザは愛人でもあるネイを犠牲にして、ポセイダルに叛旗を翻す決意を明らかにします。で、その手始めに、なぜか単身でいずこへかと動き始めたギワザの行動をいぶかしんで、ダバも追跡を開始。・・・って、いきなり首脳部がまとめていなくなって、ミズン星の反乱軍は困るだろーに!(汗)
 たしかにダバの反乱軍は、この時点ではギワザの翻意を知らないわけだから、いい嗅覚をしているんだけど、あまりに無茶が過ぎるんでね。後続してきたリィリィの部隊との挟み撃ちで、むざむざと捕らえられちゃうんだなぁ。しかし、ギワザの軍も、ギワザに続いてリィリィまでこっちへ来ちゃって、こいつらの指揮系統はまったくどうなっちょるんだ!(笑)
 “敵の内紛”のようなところは、『Z』や『ZZ』なんかでもなぞり返されるわけですけど、その動機や、反乱を許してしまう状況の描写は、エルガイムのほうが丁寧だった面もありますね。ただここでは主人公をただのパイロットではなく一軍のリーダーにしてしまっている部分で、ダバの軽々しい行動に違和感を感じざるを得ない部分があって、そこは難しいところです。

 ストーリー的には“いわくありげな謎の人”という伏線のままで放ってあったフル・フラットとの同盟が、ギワザの狙いだったわけです。打倒ポセイダルの“脈あり”と、以前に一度会見でほのめかされただけでギワザが自ら乗り込んでくるっていうのには少し首を捻ってたんだけど、急ピッチの同盟成立にはさらにビックリ。寝耳に水でダバもビックリしてますが、極秘のはずの“スターダスト作戦”をフル・フラットが知っているのには、もっとビックリ。

「本当のあなたの狙いは何なんです?」
「お前の仲間が私の名前を騙った。」
「しかし、事実だったと・・・」
「ギワザと反乱軍が供すれば、スヴェートの防衛網を破ることは簡単だ。その上で、反乱軍にお仕置きをしてやる。」
「・・・そういうことか。」
「そして最終的には、ポセイダルを倒し、ギワザを・・・」

 虚々実々の女狐、フル・フラット(これだって真意なんだかどうだか)。ただ彼女の、乗り込んできたアムとの交情には、いい含みがありますよね。芸の細かな、いい芝居です。そうなんですが、一度脱走に成功したダバを再び呼び込んで、いたぶって遊ぶのは確かによく分かんない。“若さ”っていうのがひとつのポイントのようなんですけどね。

 前話のラストで「Next story is Turning Point.」とクレジットされた41話。人を玩ぶポセイダルやフル・フラット、その“大人”への挑戦なのだよ、と。ろくに拘束されていないとはいえ、本当に都合よく何度でも脱走を図るダバなんですけど、前回圧倒的だったフル・フラットが、今回はやけに弱々しくて、むしろダバに生命を救われたり。
 ターナーにもぐりこんだサート・スターのスパイはセムージュの本心を探るのが真の狙いだったわけですが、芸が細かい!「フル・フラット様は何を考えているのか!」って言いたくなる、うんうん。
 そしてフル・フラットのスパイだったことがばれてしまったセムージュを許すダバ。「立ってください、セムージュさん。我々は、大人の方の力が必要なのです。」ってね!おおなんと、“青さ”が売りだったダバ君が、大人との和解です。(ターニングポイントってこのこと?)

サート・スターを後にした俺たちは、メッタへ集結するギワザ艦隊と間合いを詰めながら、反乱軍を集結しつつあった。

 キャオのナレーションも急展開。ギワザの艦隊、ダバの反乱軍に対し、オリビーの近衛軍も集結中。弱みを見せるものかというギワザが、ネイ・モーハンなどは人質ではない、と強がる芝居が、とりあえず芸が細かいです。しかしギワザ軍に加わるものが多いという描写は、ペンタゴナ中でポセイダルの独裁への反感は強いっていうことなんですかね。
 フル・フラットには絶対に「裏がある」という確信から、彼女に執着するダバ。一方、眠らせていたA級ヘビーメタル(?)を動かす準備を始め、何事か「最良のとき」に備えるフル・フラット。
 オリビーの軍にはギワザを見限ったギャブレーが加わってきて、「あれ、こいつは?」と思ったけど、この二人の相性は意外にいいですね(笑)。群像劇として、彼女と積極的に絡むキャラがダバだけではないほうが、オリビーのポジションの座りが良くなります。
 ダバのこだわりが、アムとセムージュを危機に陥らせてしまって次回へ、というところ。カギを握るのはフル・フラットですが、次回はもう一人の謎の人、アマンダラ・カマンダラも登場してきて、いよいよ山場が近づきつつある感じです。

 テレビアニメのクオリティにしては、芸の細かすぎるディティールが多く、また、ここまで各キャラクターのイメージにもシリーズの中でブレがあるんではないかと感じたりもしましたが、いよいよ終盤。物語の“キワ”になりそうな人と人の情も見えてきて、ポイントは“若さ”のようです。・・・いやー、再見のはずが、話を忘れてる忘れてる。続きに期待!

重戦機エルガイム METAL6 

[2007/11/20] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

 後半に入り、アイキャッチにも「MARK-2」という字がくっきり見え、後期主題歌のサビでも「Say Mark 2~♪」って高らかに謳い上げていて。“後半戦の仕切りなおし”って意識がやけに強かったのかなぁと思いながら見ています。かなり入り組んだ群像劇になっていますが、前半のどたばたコメディな感じが薄れてきて、しっかり見ていれば話の筋が通ってきたような気がします。

  1. キャッチ・ウォー
  2. フラッシング・ネイ
  3. マイ・アース
  4. レッシィ・マインド
  5. ペリル・ミッション
  6. オールド・ソルジャー

ダバもついに、反乱軍の一つを率いる立場になった。その瞬間からダバは、その反乱軍の人々の生命を支配するようになる。“運命”という言葉が、ダバをよぎる。

 キャオのナレーションが的確なものになるということが、話の筋が通ってきたことの現れのように思われます。王道をもって覇道を退けようとする“聖戦士”の物語だったダンバインの後番組として、いよいよエリート論、君主論に踏み込んでいくような部分が興味をそそります。

「ギャブレー、君は本当に人を好いたことがあるのか?」
「人を・・・好く?」
「お前には、そういう一徹さがないのだよ!」
 前回、レッシィとの絡みでギャブレット・ギャブレーという人物が少し見えてきた気がした、という感想を書いたんですが、今回はギャブレーとの絡みでネイ・モーハンという女性のことが少し分かってきたような気がしました。
 ギワザを身を挺して護ろうとしたネイ。その愛するギワザもポセイダルに“生殺し”のように追い込まれて権謀をめぐらせている側面もあり。彼女はポセイダルへの直訴を企てるんですが、近衛師団の指令になってたクワサン・オリビーに遮られ・・・どうなっちゃうんだろう?(笑)

 一方のダバは、トライデトアル星からミズン星へ。

「俺はもう、これ以上無駄な戦いはしたくないんだ。利用できるものは、とことん利用してでも!打倒ポセイダルの旗を掲げたいんです。」
「星々の間の戦いは、人が高まったときにいつかは終わるというのに、ポセイダルのように、無理やり統合すれば、人心の反発を招いて、憎しみの戦いが繰り返されるだけだ。・・・そう分かっていながら俺は・・・今日まで本気になれなかった。なぜだか分かりますか?・・・ポセイダルのおかげで、ペンタゴナの人々は、本気で生きることを忘れた人になったからです。これでは闘えなかった。」
「目の前のことには必死でも、その先のことは考えていない人の集団になっていたんです。」
「考えているわ!ダバと結婚して男の子二人と女の子一人生んで、年取って死んでいくのが何でいけないの!?」
「そういう、アムのような女性のために、男たちは明日を作ることを忘れて、闘っているだけなんだよ。」
「そりゃないぞ、ダバ君。私だって・・・・・・分かった、だからか。ポセイダルが女の形をしたのは。」
「ああ。女性のメンタリティまで持ってると示すことによって、世界を支配してるんだ。」
「女のほうが男より偉いってのか!」
「女性は本能的に時代を継ぐものになれるんだ。ポセイダルは、それを示そうとクローンを作った。」
「クローン!?」
「考えられるわ。あの人なら。」
「それがポセイダルの仮象か。」
「そうです。それに対抗するには、母なるものの上に足を踏まえなければ。」
「闘っても勝ち目はないということなんですね。」

 あまりにトミノ度が高すぎて、くらくらするような会話!(笑)・・・とりあえずメモ。

 ともかく、「こうしてダバは、母なる大地に誓いを立てて、カモン・マイロードを名乗ることになったわけだ。」(byキャオ)
 しかし滅ぼしたはずの“ヤーマン軍”を名乗る敵を捨ててはおけんということで、ギワザもミズン星の戦いに本腰を入れてきて。・・・ここはホエールに乗って現れてダバの窮地を救ったレッシィとの微妙な芝居。これがいいですよね。その一方で、アマンダラだけではなくサート・スターのフル・フラットも話の筋に絡んできて。詰問するつもりでサート・スターを訪れたギワザに、人としての格の違いを見せ付けます。
 ・・・って、このへんの重層的な描写はうまいとおもったんですけど、レッシィがギャブレーに捕まっちゃうあたりは少しぐだぐだ。少し技巧的に凝り過ぎなんだよなぁ(笑)

 続けて、増派された十三人衆、冷血女のリィリィに、今度はアムが捕らえられる、というのは、一軍の将が一兵卒のために危険を冒していいのかという繰り返し。もう一人の十三人衆ワザンの潜入工作も、お爺さんもう少しドラマに咬むのかと思ったら肩透かしで。

「俺たちは正規軍とは違う」
「どこが違うのだ。君がポセイダルに成り代わらないと、誰が保障する?」
「俺たちが独裁者になるわけがない。自由な国を作ることが・・・」
「大衆一般が正義である時代は、戦争が続くよ。それが世の中だ。」
「理想を掲げて、なぜ悪い?」
「理想が人間を、正義に導くことを、我々大人は、もっと思い知る必要があるんだ。」
「理想ならポセイダル様も掲げていらっしゃる。それが分からず、反乱などと・・・。」

 このへんの会話は面白いんですけどね。って言うか、この会話をさせるための筋立てっぽいです、このあたり。リィリィを助けるために死んじゃうんですけど、ワザン爺さん、いいキャラクターだったのに、早々と退場するなぁ。リィリィの過去と、何か因縁があったのかなぁ。

 余談ですが、戦いが本格化するにつれて、ポセイダル軍にはA級ヘビーメタルに乗ったザコがわらわら出てきたり。主要キャラがどのメカに乗ってるのか固定しないし。反乱軍は最初からコピーエルガイムだらけで視認しにくいし。詰まらんことですが、戦場のリアリティのつもりなのかもしれないけど、ただ表現を分かりにくくしてしまっている気がします。
 もう一つ。英語にもなっていないカタカナのサブタイトルで、この作品は統一されているんですけど、今ひとつサブタイトルを見ても内容が思い出せないんですよね。最近のアニメも凝ったサブタイトルの付け方は多いですが、このエルガイムの場合は何か中途半端にカッコを付けている気がしてしまい。『ダンバイン』でもときどきカタカナのサブタイトルはありましたけど、もう少し意味が分かりやすかった気が。
 「1984年」という年のアニメの話を書いたところでしたけど、このエルガイムではそういうあまり意味のないカッコ付けが、やがてコアな固定ファン向けに作品が閉じていってしまう傾向を示していたようにも感じられてなりません。

重戦機エルガイム METAL5 ・・・さて後半! 

[2007/11/10] | 感想系 | トラックバック(0) | コメント(0) | TOP ▲

ひとつの記憶は、人の中で絶えず増幅を続け、色とりどりの意味を与えていく。それに支配されるのが、人の哀しい性なのだろうか・・・。そんな思いを、マシーンは一瞬たりとも忘れさせてくれる。

 ―ふふふ、富野監督ってば、やっぱりメカ好き(笑)―。
 26話からエルガイムMARK-IIが登場です。主題歌も変更、キャオの冒頭ナレーションも、ちょっと気障になって。かなり分かりやすく、後半戦の仕切りなおしですね。

重戦機エルガイム 1/144 エルガイムMK2重戦機エルガイム 1/144 エルガイムMK2
(2007/03/01)
不明

商品詳細を見る
  1. ラブ・アゲイン
  2. サーチII
  3. ミステイク・ラブ
  4. ネイ・クライシス
  5. クロス・ポイント
  6. アワ・マスター

 ダバの優柔不断。メンバーが出て行く、出て行かないで揉める。“毎度ぉ~♪”のことで、「ラブ・アゲイン」のアムはすぐに戻ってくるんですけど、「クロス・ポイント」ではレッシィは帰ってこなくなっちゃうんだな。まあ、それもアマンダラという受け皿があってのこと。・・・影の舞台回し役の登場で、パターンの繰り返しから、物語がうねり始めてきましたよ~、これは!

 「イレーネが、ダバに騙されたとは思えん。ダバは・・・イレーネを人質に取るチャンスを放棄して闘った・・・。人間の、格の違いだと言うのか?」
 MARK-II(もどき?)の強奪劇は大芝居で面白かったです。技術屋さんは、満足のいく機体を開発するためなら、平気で寝返えっちゃうというのにも苦笑。で、新型機はパワーはあっても使いこなせる調整には時間がかかるというのは、敵も味方もハンディなし。なので使い慣れたエルガイムのほうでダバが出撃しようとしたら、いつの間にかMARK-IIに部品を使っちゃっている技術屋さんには大笑い!

 「私だって・・・好きでポセイダルの正規軍にいるのではない。生きていく上では、やむを得んと心得ているからだ。しかし、君たちは!」「しかし、君たちは、一人でも世の中を渡っていけると思っている」「それが気に入らないのか?」「そうだ!!」
 ギャブレーっていうのが、イマイチよく分からないキャラクターだったんですけど、このへんのレッシィとの絡みで人間像が見えてきて、物語の座りが良くなったような気がします。(「生きていく上ではやむを得ん」とか、そのへん変なふうに富野監督も感情移入してるのかもしれないですねー。)

 ダバたちがガストガル星に単艦殴りこんだ武勇伝は、トライデトアル星にも鳴り響いていて、反乱軍の象徴に祭り上げられていくんですけど。一筋縄でリーダーに納まるんじゃなく、自ら覚悟を固め、実力判断力も認められて、反乱軍を掌握していくのがいいですね。いなくなってみて、かえってレッシィの存在感を感じているダバもいい。
 ただ「ターナーをクロソにするつもりか」とか、「リトルセイの二の舞だけはしたくない」とか、前半の話を受けてのセリフはいいんですけど、細かい固有名詞まで記憶しているのが前提は、ちょっと厳しいかなぁ。

 後半オープニング「風のノー・リプライ」は、クワサン・オリビーがクローズアップされているんですけど。ポセイダルの近衛軍に昇格したってことで、ギワザともタメ口ですねー。ポセイダルっていうのは本当に、謎に包まれたカリスマなのだなぁ。
 ちょっとところどころキャラが安定しないと言うか、リズムが崩れ気味な部分もありますが、かなり入り組みながらも、俄然、盛り上がってきました!もっと大きくドラマが動き出せば、自然に“本線の情”が通ってくるんじゃないかと思ってるんですが。

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